viral conjunctivitis
ウイルス性結膜炎の主な原因は,アデノウイルス.
・近年,新型のアデノウイルスが注目を集めている.
アデノウイルス性結膜炎は,臨床的に流行性角結膜炎(はやり目)や咽頭結膜熱が知られている.
なすび専用のまとめノートで,医療情報を提供しているわけではありません.
ちゃんとした正書や情報提供サイトを強く推奨します.
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疫学
小児でよくみられ,特に夏季に夏風邪として流行することが多く,プール熱として知られている.
アデノウイルス結膜炎は,感染力が強く,接触感染を起こすため,集団感染・院内感染の危険性がある.
→学校保健安全法では学校感染症に指定され,出席停止期間が定められている.
病態
流行性角結膜炎
結膜充血に加え,多量の漿液性眼脂・流涙・羞明といった症状を認める.
咽頭結膜熱
急性濾胞性結膜炎を生じるが,流行性角結膜炎より結膜炎の程度は軽く,咽頭炎(咽頭発赤・咽頭痛)と発熱を認める.
診断
アデノウイルス迅速診断キットが有用であるが,キットは万能ではなく,特異度は高いが,感度はそれほど高くない.
→陰性であっても,ウイルス性結膜炎は完全に否定できない.
(キットが陰性であっても,患者によく説明し,就業・就学を制限したほうがよい)
治療
点眼薬
アデノウイルスに対する抗ウイルス薬はない.
→混合感染を防ぐ目的の抗菌薬の点眼を行い,症状緩和や後遺症の予防目的で低濃度のステロイド点眼を加える.
点眼により症状は改善するが,細菌性と違い速やかに症状が改善することはなく,通常1~2週間は充血が続く.
(充血している間は感染力があるため,他人との接触を控える)
生活指導(家庭内感染を防ぐため)
①眼を手でこすらない.
②流水でこまめに手を洗う.
③入浴は家族で1番最後にする.