type 2 diabetes mellitus 2型糖尿病
インスリンの絶対的・相対的作用不全.
なすび専用のまとめノートで,医療情報を提供しているわけではありません.
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原因
肥満
欧米ではBMIや腹囲の増大に伴い,糖尿病発症は直線的に増加する.
近年,脂肪組織にエネルギーを貯め込むことでが十分にできないことがかえって全身の代謝異常を増大させてしまう病態が注目されている.
・脂肪組織以外の臓器への脂肪蓄積によるインスリン抵抗性が寄与する.
肝細胞内の脂肪蓄積は,BMIと独立して,基礎肝糖産生・骨格筋でのインスリン抵抗性と正相関する.
肝酵素値・脂肪肝が,将来の糖尿病発症の独立した危険因子.
インスリン分泌不全
日本人追跡コホート研究では,腹囲と8年後の糖尿病発症の間にはJ字型曲線の関係があり,最も腹囲が小さい分位が第2分位よりも糖尿病発症が80%高い.
↓
腹囲が小さいにも関わらず糖尿病を発症した亜群ではインスリン分泌指標HOMA-βが低かった.
体質・遺伝的に規定される部分が大きい.
・家族歴を有する場合,7年後の2型糖尿病発症リスクは1.84倍.
ゲノムワイド関連解析で同定された100を超える2型糖尿病関連遺伝子多型の大部分がインスリン分泌不全に関連すると推測されている.
・アジア人で最も影響力が強いKCNQ1変異でさえ,糖尿病発症オッズ比は1.4倍程度.
膵β細胞の容量低下にもまして,グルコース感知不全に基づくと考えられている.
グルカゴンの過大分泌
アルギニンに対するインスリン・グルカゴンの分泌相互関係は,1型糖尿病では負に,2型糖尿病では正に相関する.
→2型糖尿病では,肥満症・インスリン抵抗性と関連して,インスリン・グルカゴンともに過大応答する.