一過性の血圧上昇 transient hypertension

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なすび医学ノート

個人的なまとめノートで,医療情報を提供しているわけではありません.
診療は必ずご自身の判断に基づき,行ってください.
当ブログは一切の責任を負いません.

進行性あるいは慢性の臓器障害なく,一過性の著明な血圧上昇をきたすもの

病態

圧受容体反射機構の障害
高齢者や自律神経障害を有するなど,圧受容体反射機構に障害があるものは,血圧変動が大きく,180/100mmHg以上の高血圧を呈することがある.

不安に伴う過換気
パニック発作(パニック障害)
・頻脈,動悸,呼吸困難などの症状を伴った発作性血圧上昇

褐色細胞腫

偽性褐色細胞腫
・褐色細胞腫と似た臨床症状を呈するが,画像診断において腫瘍性病変を認めず,カテコールアミン上昇も軽度にとどまる.
・精神的要因の関与も示唆されているが,精神的背景が明らかでないことも多い.
・血圧上昇の機序としては,副腎からのアドレナリン分泌亢進とカテコールアミンに対する心血管系の反応亢進が関与している.

治療

褐色細胞腫をのぞき,緊急降圧の対象にはならない.

1)安静のみでも徐々に血圧は低下する.
2)疼痛や尿閉などの血圧上昇の原因があれば,取り除く.
3)30分以上の安静を行い,繰り返し行った測定でも,180/110mmHg以上の高血圧を呈する場合は,年齢や病態を考慮した上で,降圧薬を使用してもよい.
・ニフェジピンカプセル内容物などの短時間作用型の降圧薬は禁忌!!
・臨床の現場では,Ca拮抗薬(ニフェジピンLなど)が使用しやすい.
・160/100mmHg程度の降圧にとどめておく.
4)ストレスや精神的要因の関与が大きい高血圧に使用する降圧薬としては,αβ遮断薬や中枢性降圧薬が適している(偽性褐色細胞腫は特に)が,降圧薬のみで血圧をコントロールすることが困難であることも多い.
→抗不安薬,抗うつ薬などの使用や,心理療法・行動療法など精神科や心療内科などメンタルヘルスケア専門医による精神・心理的アプローチを適宜併用する.

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