リツキシマブ rituxmab;RTX

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なすびのお薬手帳

個人的なまとめノートで,医療情報を提供しているわけではありません.
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B細胞分化のマーカーであるCD20を標的とするマウス/ヒトキメラ抗体の免疫グロブリンG1モノクローナル抗体.

リツキサン® 中外
リツキシマブBS® サンド

作用機序

CD20とは

CD20は分子量約35kDの疎水性の膜貫通タンパク質であり,preB細胞および成熟B細胞上に存在しており,他のタイプの細胞には認められず,循環血中にも遊離体として存在しない.

CD20は,細胞周期の開始および分化のための活性化プロセスの初期段階を制御しており,おそらくはカルシウムイオンチャンネルとして機能している.

B細胞除去の機序

補体依存性細胞傷害 complement-dependent cytotoxicity;CDC

補体系を活性化することで,膜侵襲複合体(membrane attack complex;MAC)が活性化される細胞傷害活性.

in vinoでの主要な機序である可能性が最も高い.

抗体依存性細胞介在性細胞傷害 antibody-dependent cell-mediated cytotoxicity;ADCC

表面抗原に結合した抗体のFc部位が単球,マクロファージ,ナチュラルキラー細胞などのエフェクター細胞のFc受容体と結合することで,抗体依存的に誘導される細胞傷害活性.

アポトーシス経路の刺激

B細胞の恒常性異常を改善

自己反応性メモリーB細胞の割合を低下させ,B細胞系列の再構成を引き起こすことで,B細胞の恒常性異常を改善する.

RTX誘発性のメモリーB細胞の枯渇は,B細胞との相互作用を介する自己反応性T細胞の活性化も防止し,CD4陽性T細胞上のCD40Lのダウンレギュレーションをもたらす可能性がある.
→免疫反応をリセットすることで疾患を改善する可能性

薬理動態

451個のアミノ酸から成る2本のH鎖および213個のアミノ酸から成る2本のL鎖から構成されており,分子量は145kD.

約8.0nMのCD20抗原に対する結合親和性を有する.

ステロイド依存性ネフローゼ症候群におけるRTXの平均血清半減期は10~15日と報告されている.

RTXが投与されると,循環血中のB細胞は速やかに除去される.
B細胞の回復は治療終了後約6ヶ月目から生じる.
B細胞中央値は,治療終了後約12ヶ月目までに正常に回復する.
B細胞の総数が正常値に回復した後でも表現型の変化が生じるとみられている(B細胞ではメモリーB細胞の表面マーカーであるCD27の発現が相対的に少ない).

副作用

infusion reaction

注入に伴う発赤・悪寒などの反応.

最も一般的に報告される有害事象.

前投薬または注入速度の調整によって対処可能.

RTX投与の直接的な結果というよりも,むしろ基礎疾患と関連するもの,あるいは免疫抑制薬の併用の結果であると考えられている.

B型肝炎ウイルス再活性化

HBVキャリアやHBV感染の既往のある患者では,ガイドラインにそった対応をする必要がある.

適応疾患

リツキサン®の適応

・CD20陽性のB細胞性非ホジキンリンパ腫
・CD20陽性の慢性リンパ性白血病
・免疫抑制状態下のCD20陽性のB細胞性リンパ増殖性疾患
・多発血管炎性肉芽腫症、顕微鏡的多発血管炎
・難治性のネフローゼ症候群(頻回再発型あるいはステロイド依存性を示す場合)
・慢性特発性血小板減少性紫斑病
・後天性血栓性血小板減少性紫斑病
・腎移植、肝移植のABO血液型不適合移植における抗体関連型拒絶反応の抑制
・インジウム(111In)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)注射液及びイットリウム(90Y)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)注射液投与の前投与

リツキシマブBS®の適応

・CD20陽性のB細胞性非ホジキンリンパ腫
・免疫抑制状態下のCD20陽性のB細胞性リンパ増殖性疾患
・多発血管炎性肉芽腫症、顕微鏡的多発血管炎

ネフローゼ症候群に対する使用法

現時点では,小児期発症の頻回再発型MCNSに対するRTXは,ステロイド依存性および頻回再発型のMCNSにしか保険適応がない.

(成人ステロイド依存性MCNS)

RTXの単回投与(375mg/㎡,最大500mg)を6ヶ月毎に4回実施.
・ステロイドおよび免疫抑制薬の用量を1ヶ月に1回減量しながら中止.

RTXの初回投入後12ヶ月間に,再発,ステロイド総投与量ならびにステロイド維持用量の有意な減少を認めた.
完全寛解は,B細胞除去療法を受けた全患者で達成.

Amelioration of the adverse effects of prednisolone by rituximab treatment in adults with steroid-dependent minimal-change nephrotic syndrome - PubMed
Rituximab treatment was effective and safe in patients with steroid-dependent nephrotic syndrome, allowed reduction of the PRED dose, and ameliorated the advers...
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