個人的なまとめノートで,医療情報を提供しているわけではありません.
診療は必ずご自身の判断に基づき,行ってください.
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夜間安静時に,火照ったり虫が這ったりするような,何ともいえない異常感覚により,脚を動かしたくてたまらない衝動のために,不眠,特に入眠障害や中途覚醒を引き起こす.
脚を動かすことなどによりその症状は軽快する.
病態
脳内貯蔵鉄の欠乏とその利用障害
A11ドパミン神経系の機能異常
遺伝的要因など
症候
6割程度に周期性四肢運動(不随意運動)
→中途覚醒や心血管疾患の原因となる場合がある.
診断
国際RLS研究グループによる5項目が用いられる.
鑑別
アカシジア,睡眠関連こむらかえり,末梢神経障害,神経根症,骨関節痛,姿勢による不快感ならびに下肢血行障害などがある.
治療
非薬物治療
睡眠衛生の改善
就寝前にカフェイン,ニコチン,アルコール摂取を控える.
内服薬の確認
→SSRI,三環系抗うつ薬,抗精神病薬などの薬剤がRLS症状を惹起している場合がある.
鉄剤の補充
鉄欠乏性貧血など鉄欠乏が明らかな場合や,血清フェリチン値<50μg/L未満の場合には鉄を補充する.
薬物療法
週2回以上RLS症状を有する場合やRLSにより日常生活に支障を来たす場合などには,薬物療法の良い適応となる.
ドパミン作動薬(非麦角系)
D2/D3受容体刺激作用.
本邦で保険適応があるのは,プラミペキソールと持続型のロチゴチン.
プラミペキソール 0.125~0.75mg
・腎排泄性にて腎不全患者への投与に注意が必要.
ロチゴチン 2.25~6.75mg
ドパミン作動薬(麦角系)であるL-ドーパは副作用でAugmentation(症状増強)の問題がある.
ガバペンチン
エナカルビル(ガバペンチンのプロドラッグ)300~600mg
・RLSにドパミンアゴニストが効かない場合や副作用出現時の選択薬.
(クロナゼパム)
保険適応外
0.5~1mg