腎エコー

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なすび医学ノート

個人的なまとめノートで,医療情報を提供しているわけではありません.
診療は必ずご自身の判断に基づき,行ってください.
当ブログは一切の責任を負いません.

○腎の大きさ(腫大と萎縮,描出困難),腎の形状,腎皮質および髄質のエコーレベル,腎洞の異常,腎・尿管内strong echo,腎腫瘤を確認する.

大きさ

○健常腎は,長径10~12cm,短径4~5cm程度(右<左).

腎腫大

長径が12cm以上
・代償性肥大:対側の腎萎縮/欠損や腎摘出術後.腎構造は保たれている.
・ネフローゼ症候群
・急性腎不全:特に前後径の増大が特徴的
・腎アミロイドーシス
・腎静脈血栓症(急性期)
・多発性嚢胞腎,白血病や悪性リンパ腫の腎へのびまん性浸潤などで認められる.

腎萎縮

長径が9cm以下
■先天性(腎低形成)
→腎の構造は保たれ,そのまま小さくした感じ
■後天性(慢性糸球体腎炎・慢性腎盂腎炎・慢性腎不全・腎静脈血栓症)
→腎萎縮に加えて,腎輪郭の凹凸不整,腎皮質の菲薄化,腎皮質のエコーレベルの上昇などの変化もある.

形状

○腎髄質(腎錐体)間の皮質を腎柱(ベルタン柱)と呼び,この部が肥大すると中心部エコー像内へ突出し,腫瘍に類似した像を呈することがあるため注意.
・腎皮質との連続性を認めること,および内部が腎皮質と等エコーであることが腎腫瘍との鑑別点

○左腎上極が脾臓により圧迫され,左腎中央部の輪郭が外側に突出して見える状態はひとこぶラクダのこぶ(dromedary hump)という.

腎皮質および髄質のエコーレベルの異常

○腎は腎実質と腎洞よりなり,さらに腎実質は皮質と髄質(錐体)に分けられる.
・健常者では腎皮質のエコーレベルは肝臓と同等かわずかに低エコーを呈している.
・腎髄質は皮質よりエコーレベルは低く,楕円形で腎洞(中心部エコー像)の周囲を取り囲むように配列している.

腎皮質エコーレベル上昇

○急性腎不全
○慢性腎不全
○腎アミロイドーシスなど

腎髄質のエコーレベル上昇

○カルシウム塩や尿酸塩の沈着
○低Ca血症

腎洞の異常

○腎洞は腎盂,腎杯,腎動脈,腎静脈,脂肪織よりなり,エコー上,高エコーに描出され,中心部エコー像(central echo complex)と呼ばれている.

水腎症

・尿路に機能的または機械的な通過障害を生じ,腎盂・腎杯が拡張した状態.
・中心部エコー内に無エコー域.
・原因の検索が重要

腎盂腫瘍

・腎盂/腎杯に発生する低or無エコー腫瘤.
・悪性腫瘍が大部分.
・水腎症を合併することがある.

傍腎盂嚢胞

・腎洞部の血管や結合織の間に生じる無エコー腫瘤.
・腎嚢胞と比べると形は必ずしも円形ではない.

重複腎盂尿管

○上部腎盂と下部腎盂に由来する尿管がそれぞれ独立して膀胱に開口する完全型と,途中で合流して1本の尿管として膀胱に開口する不完全型.
○最も頻度の高い腎尿管奇形.

【完全型】
・発生の段階で,胎生4~5週にかけて,中腎管から2本の尿管芽が発生した場合に生じる.
・2本の尿管は交差し,上部腎盂に由来する尿管は正常より尾側に開口し,下腎盂由来尿管は正常もしくは頭側に開口する(Weigert-Meyerの法則).

【不完全型】
・尿管芽が途中で分枝して発生したものであり,中部尿管で分枝するものが半数程度を占める.

腎・尿管内strong echo

腎結石

・中心部エコー像内の音響陰影を伴うstrong echoとして描出されることが多い.
・腎盂腎杯を占めるサンゴ状結石では漆喰腎(腎結核)との鑑別を要する.

腎内石灰化

・腎臓にできた微細なカルシウムの沈着
・将来結石になるのかどうかは不明
・経過観察でOK

尿管結石

・尿管内に音響陰影を伴ったstrong echoとして描出され,水腎症を伴うことが多い.

腎腫瘤

腎嚢胞

・腎皮質に認められ,境界明瞭な無エコー腫瘤で後方エコーの増強を伴う.

傍腎盂嚢胞

・中心部エコー像内の無エコー腫瘤

多発性嚢胞腎

・腎腫大と腎全体を占める多数の無エコー腫瘤が認められ,腎皮質の菲薄化を伴う.

腎血管筋脂肪腫

・血管,平滑筋,脂肪織よりなる腫瘍で,内部エコーはこれらの成分の比率により決まる.
・典型例では脂肪織に富み,中心部エコー像と同等かそれ以上の高エコー像を呈する.

腎細胞癌

・高エコーを呈することがあるが,中心部エコー像よりエコーレベルが低い点が鑑別点.

腎盂腫瘍

・中心部エコー像内に等or低エコーを呈する腫瘤が認められ,腎盂の拡張(水腎症)を伴うことが多い.

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