じん肺症

医学ノート(なすび用)

塵肺 pneumoconiosis

粉塵を吸入することで肺に生じた線維増殖性変化を主体とする疾病.

なすび専用のまとめノートで,医療情報を提供しているわけではありません.
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珪肺症

珪肺結節と呼ばれる線維形成を来たし,呼吸不全に至ることも少なくない.

溶接工肺

酸化鉄ヒュームを主体とした粉塵を吸入することによって発症する.

長期予後は曝露中止により改善する例がある一方で,3~9年間の追跡調査によると44%でじん肺陰影が改善し,19%で悪化したとの報告がある.

鉄ヒューム以外にも多数の吸入性有害物(カドニウム・マンガン)に曝露される可能性が指摘されている.

病態

粉塵対策による胸部X線写真での陰影の消失や改善を報告されていたことから,当初は「良性じん肺」とされてきた.
but!大量長期に及ぶ酸化鉄の吸入が肺胞壁から線維増殖を来たし,膠原繊維化することにより肺胞隔壁の肥厚や肺胞構造の破壊が進行し肺の弾力性が失われ,最終的に慢性呼吸不全の原因になる.

ヒュームの大きさは10μm以下であり,吸入により呼吸細気管支領域やその周囲の肺胞領域まで到達する.
→吸入されたヒュームの一部は線毛運動により喀痰として排出されるが,肺胞マクロファージが酸化鉄を貪食するとフェリチンが形成され,過剰なフェリチンはヘモジデリンとして肺胞マクロファージに貯蔵される.
→ヘモジデリンを貯蔵した肺胞マクロファージはリンパ管へ移動していくが,処理能力を超えるヒュームを吸入するとヘモジデリン貯蔵マクロファージが肺胞腔に充満し,一部は肺胞壁にも及ぶ.

肺胞壁の線維化は軽度~中等度までの肥厚に留まることが一般的.
→酸化鉄は,線維増殖能を有する活性粉塵である遊離珪酸とは異なり,不活化粉塵に分類される.

診断

第一に,職業歴や生活環境由来の粉塵曝露歴の聴取が最も重要.

咳・痰・息切れなどの自覚症状の確認,既往歴も重要.

血液検査:鉄やフェリチンの上昇

胸部X線:全肺野に広がる淡い粒状影を示しうるが,所見が不明確なことも少なくない.
胸部CT:小葉中心性の粒状影
*進行例では,下肺野背側に網状影を認め,肺胞壁の線維性肥厚,膠原化結節の増加,肺胞腔内の塊状巣発生,肺気腫などの不可逆性変化を反映している.

気管支肺胞洗浄液:フェリチン上昇,洗浄液中のマクロファージ内の鉄顆粒が診断に有用.

病理:細気管支とその周囲の肺胞壁内のヘモジデリン貯蔵マクロファージに集簇が主体.

治療

確立されたものはない.
→粉塵からの曝露の低減が第一.

薬物療法
気道炎症の改善や粘液線毛運動の回復を期待して去痰剤の投与が試みられている.

医学ノート(なすび用)
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なすび院長

勤務医に疲れ,定期非常勤と投資でなんとかしのごうというひっそり医.
好きな分野は,糖尿病・腎臓病です!(゚∀゚)

ネット上で念願のなすびクリニックを作るも,今日も改装中で,いつ再開するのやら・・・
勉強好きで,私用に細々とまとめています.

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