肺吸虫症 paragonimiasis

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なすび医学ノート

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代表的な食品由来の寄生虫疾患で,日本国内であればウエステルマン肺吸虫症と宮崎肺吸虫が大部分を占める.

CTでは急性期~亜急性期には気胸、胸水、胸膜肥厚などを生じ得るが、虫の移動に伴う胸膜から連続する索状/棍棒状の陰影(いわゆる虫道)が最も特徴的な所見である。周囲にすりガラス影を伴う結節、小葉間隔壁肥厚なども認められる。慢性期では虫嚢が形成され、不整形の結節・腫瘤や浸潤影を認め、内部に低吸収域や空洞を伴うことも多い。肺内で幼虫が移動することを反映して、短期間で陰影が変化するのも特徴である。

疫学

最も重要な流行地域は極東で,主に朝鮮半島,日本,台湾,中国の山岳地帯,およびフィリピン.
・西アフリカおよび中南米の一部にも,その他の肺吸虫の流行地域がある.

原因

肺吸虫属(Paragonimus属)には30を超える種が存在し,そのうちヒトへの感染が報告されているのは10種であるが,疾患の原因となるのはウェステルマン肺吸虫(P. westermani)が最も多い.

第二中間宿主である淡水産のカニ(サワガニ,モクズガニ、,海ガニ)もしくはそれを食するイノシシの生食が感染の契機となる.
・感染はいずれも生あるいは調理不完全な状態で摂取することによる.

患者の国籍によって感染源の違いがみられる.
・最近の日本人患者は猪肉の生食によって感染することが多い.
・中国人,タイ人などの外国人患者では,淡水産のカニを食材とする料理から感染することが多い.

病態

経口接種された幼虫は小腸壁から腹腔内,腹壁に侵入し,再び腹腔内に移動した後に横隔膜を経て肺実質に到達する.

肺内では中心部に虫卵を有する虫嚢が形成される.
・肺へ移行する際に,気胸,胸水,胸膜炎などを生じ,肺に到達すると咳嗽,喀血,喀痰などを伴う.

画像

CT

急性期~亜急性期には気胸,胸水,胸膜肥厚などを生じ得るが,虫の移動に伴う胸膜から連続する索状/棍棒状の陰影(いわゆる虫道)が最も特徴的な所見.
・周囲にすりガラス影を伴う結節,小葉間隔壁肥厚なども認められる.

慢性期では虫嚢が形成され,不整形の結節・腫瘤や浸潤影を認め,内部に低吸収域や空洞を伴うことも多い.

肺内で幼虫が移動することを反映して,短期間で陰影が変化するのも特徴.

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