膵癌

医学ノート(なすび用)

pancreatic cancer

なすび専用のまとめノートで,医療情報を提供しているわけではありません.
ちゃんとした正書や情報提供サイトを強く推奨します.
当ブログは一切の責任を負いません.

疫学

本邦における部位別がん死亡数の第4位.

約半数の症例は手術適応のないStageⅣで発見され,5年生存率がいまだ10%程度.

早期に診断された症例は長期予後が期待できる.
5年生存率:Stage0 85.8%,StageⅠa 68.7%,StageⅠb 59.7%

危険因子

家族歴

膵癌患者の3~8.7%は膵癌の家族歴を有する.

散発性膵癌の家族歴(リスク1.70~2.41倍)

家族性膵癌(リスク6.79倍)
・2人以上の第一度近親者(親・兄弟姉妹・子)に膵癌罹患者がいる家系

遺伝性膵癌症候群

遺伝性膵炎(リスク53~87倍)
・遺伝により家系内に再発性膵炎や慢性膵炎が多発する稀な疾患.
・代表的な原因遺伝子は,PRSS1,SPINK1

遺伝性膵癌症候群
遺伝性乳癌卵巣癌症候群,Peutz-Jeghers症候群,家族性異型多発母斑黒色腫症候群,家族性大腸腺腫ポリポーシス,遺伝性ポリポーシス大腸癌など

生活習慣病

糖尿病(リスク1.94倍)
・糖尿病罹患期間が短いほど膵癌リスクは高くなる.
・血糖コントロール悪化の機序として,膵癌により直接 or 随伴性膵炎により上流の膵実質が委縮し,膵組織が減少することが考えられている.膵β細胞障害やインスリン抵抗性を引き起こすことも想定されている.

なすび院長
なすび院長

新規の糖尿病,糖尿病の急激な悪化をみた場合,必ず膵癌のチェックをする!!
高齢,体重減少,急激な血糖値上昇は特に注意!

肥満(BMI 5kg/㎡増加で1.10倍,ウェスト周囲10cm増加で1.11倍)

膵疾患

慢性膵炎(リスク13.3倍)
・手術や断酒による炎症の鎮静化が膵癌の発生リスクの低下に寄与する可能性あり.

膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)(分枝型では年間1.1~2.5%)
・IPMN病変が悪化して発生するIPMN由来膵癌(主膵管型IPMNに多い)と,IPMN病変と離れた部位に通常型膵癌が合併するIPMN併存膵癌(分枝型IPMNに多い)がある.

膵嚢胞(リスク約3倍)

嗜好

喫煙(リスク1.68倍,喫煙本数や喫煙期間と相関)

大量飲酒(エタノール換算37.5g/日以上で1.22倍)

職業ほか

塩素化炭酸水素曝露(リスク2.21倍)

歯周病・歯周炎(リスク1.54~1.74倍)

症状

腹痛などの症状を契機に診断されるケースは25%程度であり,多くは無症状の段階で診断される.
・他疾患の経過観察やスクリーニングを契機に診断されたケースが51.5%,検診での異常を契機としたケースが17%.

画像

早期膵癌では,腫瘤自体が同定されるよりも,主膵管の狭窄や拡張,膵嚢胞といった二次的所見が診断契機となることが多い.

最近では,造影CTにおける膵実質の限局性萎縮・脂肪化による膵臓の”くびれ所見”が早期膵癌の所見として注目されている.

診断

スクリーニングの対象は,危険因子を有する高危険群.

臨床症状(腹痛・腰背部痛・黄疸・体重減少,糖尿病の新規発症など)
膵酵素/腫瘍マーカー/リスクファクター
腹部エコー

造影CT and/or 造影MRI(MRCP) and/or EUS
 →ECRP→細胞診/組織診

診断確定

病期診断(造影CT,造影MRI,EUS,PET,審査腹腔鏡)

医学ノート(なすび用)
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なすび院長

勤務医に疲れ,定期非常勤と投資でなんとかしのごうというひっそり医.
好きな分野は,糖尿病・腎臓病です!(゚∀゚)

ネット上で念願のなすびクリニックを作るも,今日も改装中で,いつ再開するのやら・・・
勉強好きで,私用に細々とまとめています.

妻:りんご
長女:いちご
次女:れもん
三女:みかん
事務長:かえる

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