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NPPVやIPPVは,補助換気療法になる.
O2 5L/min(FiO2 0.4)を投与しても,SpO2 90%を保てない場合は,補助換気療法が必要になる目安.
低流量式
鼻カニュラ
推奨最大酸素流量は6L/min.
・酸素の加温加湿が十分でないため,これ以上酸素を流すと鼻腔粘膜を刺激し,患者が不快になる.
簡易酸素マスク
リザーバー付き酸素マスク
マスクと顔の隙間,マスクと一方弁の隙間から室内空気を吸い込むため,想定された吸入酸素濃度を確保できない.
低流量式であるため,吸入酸素濃度は患者の1回換気量の大小に影響される.
高流量式
ベンチュリマスク
ネブライザー式酸素マスク
アクアパックネブライザー
インスピロンネブライザー®
酸素濃度目盛りは最大98% or 100%まであるが,患者が必要とする吸気量を十分供給できないため,吸入酸素濃度は成人患者でせいぜい60%程度.
・ネブライザー内の酸素回路の抵抗が高く,その抵抗に逆らって高流量の酸素を流せないため.
高流量式鼻カニュラ high-flow nasal cannula;HFNC
人工呼吸器に匹敵する総流量60L/minまで酸素空気混合ガスを,相対湿度100%まで加湿して,口径の大きな鼻カニュラから直接上気道内に投与する酸素療法.
鼻カニュラであっても,設定した濃度の酸素を高流量(30~40L/min以上)で流すと,その濃度の酸素を患者に吸入させることができる.
鼻カニュラを使い,十分に加温加湿した酸素を30L/minを超える流量で流しても鼻腔を刺激しない(痛くない).
21~100%で設定した濃度の酸素を吸入させることができる.
鼻カニュラなので患者のQOLが維持される.
通常の鼻カニュラや酸素マスクでは低酸素血症が改善しない場合や,吸入酸素濃度を40%以上必要とする場合に考慮.
・免疫不全時の急性呼吸不全は肺炎やARDSのような1型呼吸不全が多いため,より非侵襲的で加湿や排痰にすぐれるHFNCは十分にNPPVの代用ができる可能性がある.
・心原性肺水腫の場合は,確実なPEEP効果があるNPPVがファーストライン.
・急性2型呼吸不全もNPPVがファーストライン.
禁忌:PaCO2>48Torr,顔面の外傷で鼻カニュラを使えない状態,気胸(疑うときも)
生理学的効果
①鼻咽頭の解剖学的死腔内にたまった呼気ガスを洗い出す(pharyngeal dead space washout).
②鼻咽頭抵抗の減少
③呼気終末陽圧換気(PEPP)様効果
④肺胞リクルートメント(alveolar recruitment)
⑤気道の粘液線毛機能の改善