ノカルジア Nocarida

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なすび医学ノート

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ノカルジア菌

放線菌属のグラム陽性桿菌.

土壌中や塵埃中,淡水中,塩水中に広く常在している.

Gram染色

グラム陰性.
フィラメント状桿菌.

病態

日和見感染症

Nocardia属に対する生体の感染防御は,主にT細胞により活性化されたマクロファージが担っている.

肺ノカルジア症

日和見感染症の一つで,主に免疫能が低下した患者に発症する.

ノカルジア感染症の中でもよくみられる疾患で,環境源から胞子や菌糸体の吸入によって感染すると考えられる.

免疫能が正常であっても慢性呼吸器疾患(気管支拡張症・慢性閉塞性肺疾患・間質性肺炎・嚢胞線維症)はリスク因子とされ,中でも気管支拡張症との関連が報告されている.
・免疫能が正常なノカルジア感染症患者の48~67%に気管支拡張症の所見を認めると報告されている.

診断

診断には喀痰などの検体からの菌を同定する必要があるが,一般細菌よりも発育が遅くコロニーが出現するまでに2~14日を要する.
→通常の細菌検査では見落とす可能性がある.

治療

治療の第一選択はST合剤.
・用量や期間については,前向き試験で検討されたものはなく,確立されていない.

ノカルジア菌に有効な血中濃度を維持するためには,トリメトプリム相当で5~10mg/kg/dayの投与が推奨されている.

治療期間は,免疫能が正常な患者では6~12ヶ月,免疫抑制患者や中枢神経系疾患患者は少なくとも12ヶ月とされているが,副作用のため,中断を余儀なくされる症例は少なくない.

アミカシン,イミペネム,メロペネム,セフトリアキソン,ミノサイクリン,ニューキノロン,リネゾリドといった抗生物質とされ,重症感染症,中枢神経の感染を合併している患者では併用も考慮される.

注射用抗生物質の使用方法についても確立されていないが,2~4週間投与した後に経口抗生物質での治療に切り替える症例が多い.

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