QT延長症候群 Long QT Syndrome

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なすび医学ノート

個人的なまとめノートで,医療情報を提供しているわけではありません.
診療は必ずご自身の判断に基づき,行ってください.
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○QT時間が延長することにより,torsade de pointes(TdP)と呼ばれる多形性心室頻拍,心室細動などが誘発され,突然死の危険のある心電図異常.

○先天性と後天性があり,発症年齢は様々である.

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先天性(Romano-Ward症候群)

○TdP発症のトリガー(誘因)が見いだされることが多く,サブタイプによりその誘因は異なる.

LQT1

○交感神経刺激時に起きやすく,運動(マラソン)や興奮,特に水泳中に多いことが知られている.

LQT2

○急激な交感神経の緊張による心拍数の増加が重要.
・電話や目覚まし時計などの音刺激時に起こることが多い.

LQT3

SCN5Aの機能亢進
○夜間就寝時や安静時に起きやすく,徐脈が増悪因子.

治療

○QT延長に伴って生じる多形性心室頻拍のTdP発症時の急性期治療と,突然死予防を目的としたTdP発症の予防治療に分けられる.

生活指導

○LQT1とLQT2では誘因を避けることが重要.

β遮断薬

○小児の場合,運動やストレスが原因で失神に誘発されるものが大部分.
→この場合の第一選択薬

○LQT1では0~14歳男子,LQT2では15~40歳女性のリスクが高く,β遮断薬の有効性が示されている.

【適応】
○クラスⅠ:失神の既往があるQT延長症候群.特にLQT1,LQT2.
○クラスⅡa:症状はないが,QT延長を認め,①先天性聾,②新生児もしくは乳児期,③兄弟姉妹の突然死の既往,④家族もしくは本人の不安,もしくは治療に対する強い希望がある場合
○クラスⅡb:症状がなく,①先天性聾,②兄弟姉妹の突然死の既往を認めないもの.

ベラパミル

○Ca拮抗薬の使用例の報告は少ない.
○LQT8(Timothy症候群)やEADが心室性不整脈に関与していることが疑われる症例で使われる.

Naチャネル遮断薬(メキシレチン)

○LQT3では有効と報告されている.

【適応】
○クラスⅡa:LQT3と診断がついた失神歴のあるQT延長症候群.β遮断薬単独で効果のないQT延長症候群

KやMgのコントロール

○QT延長症候群の多くがⅠKs,ⅠKrなどのK+チャネルの異常で発症する.
→低K血症,低Mg血症を助長する薬剤などを避ける.

○硫酸マグネシウムは急性期治療として有効.
通常2gを数分かけて静注し,2~20mg/kgで持続投与(小児では3~12mg/kg).

誘因薬剤を避ける

○QT延長を助長する薬剤(Vaughan Williams分類Ⅰa群およびⅢ群抗不整脈薬や抗うつ薬など)

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