インスリン insulin

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なすび医学ノート

個人的なまとめノートで,医療情報を提供しているわけではありません.
診療は必ずご自身の判断に基づき,行ってください.
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作用

肝臓での作用:肝糖産生抑制

糖新生の抑制作用,グリコーゲンの分解抑制作用

特に食後は糖取り込みを増加させ,グリコーゲンの合成(=糖の貯蔵)を促進する.

骨格筋

4型糖輸送担体(GLUT4)の細胞膜表面への移動を促進させ,細胞への糖取り込みを増強

グリコーゲンの合成も促進

アミノ酸の細胞への取り込みを増強し,蛋白質の合成も促進

蛋白分解抑制作用により糖新生の材料となるアミノ酸の放出を抑制

脂肪組織

GLUT4の細胞膜表面への移動を促進させることで細胞内への糖取り込みを増加

脂肪合成の促進作用および脂肪分解抑制作用を発揮

インスリンが絶対的に欠乏すると・・・

脂肪組織での中性脂肪の分解が亢進⇒大量の遊離脂肪酸が肝臓に流入
⇒遊離脂肪酸はインスリン不足下では肝でβ酸化を受け,ケトン体へと代謝される.

性質

膵β細胞のインスリン分泌顆粒内において,インスリンは結晶化されて蓄えられている.

インスリン分子は二量体を形成し,さらに亜鉛イオンの存在下で安定な六量体を形成する.
六量体はさらに分泌顆粒内において結晶化する.

ヒトインスリンの等電点はpH5.4であり,インスリン分泌顆粒内の酸性環境(pH5.0~5.5)はインスリンの結晶化にも役立っている.

分泌動態

基礎分泌 ベーサル basal

常時,一定量が分泌されている.夜間や食間などの非摂食時では,この少量の基礎分泌により肝臓の糖新生と全身の糖利用は均衡がとれ,血糖値は正常域に保たれている.

追加分泌 ボーラス bolus

①腸管から吸収されたブドウ糖は門脈へ流入していく.

②血糖値の上昇を感知して膵臓から追加インスリンが分泌され,門脈インスリン濃度が急速に上昇し,糖流入とインスリン分泌動態はほぼ同じ曲線を描く.

③インスリン濃度の急上昇によって,肝糖取り込み(グリコーゲンとして取り込まれる)が亢進し,肝糖放出が抑制される.
→約50%の糖は肝臓に取り込まれ,残りは肝臓を通り抜けて,血液を介して全身へと流れていく.

④肝で取り込みきれなかったブドウ糖により末梢血の血糖値が上昇するが,インスリンによる筋・脂肪組織での糖取り込みが増加する.
・骨格筋ではグリコーゲンへと変化
・それでも余った血糖は肝臓や脂肪細胞でグリセロールに変わり,中性脂肪となる.

⑤血糖値は元に戻っていく.

食後の糖はまず肝臓にグリコーゲンとして取り込まれるが,インスリンはグリコーゲンの分解を抑えることで,肝臓への糖の取り込みを促す.

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