注射 injection

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なすび医学ノート

個人的なまとめノートで,医療情報を提供しているわけではありません.
診療は必ずご自身の判断に基づき,行ってください.
当ブログは一切の責任を負いません.

皮内注射 intradermal injection;ID

○皮内注射は真皮に薬物を投与する.
○組織間液の流れもほとんどなく,吸収も遅い.
○主としてアレルギー反応の際に行われる(皮内反応).
○真皮の厚さは0.2 〜1.2mm.

皮下注射 subcutaneous injection;SC

○皮下脂肪層はリンパ組織が発達しており,薬液はリンパ管から吸収される.
○物理的に少量の薬液しか投与できないが,筋肉や静脈より吸収速度が遅いため,比較的長時間の薬効を期待して選ばれる.
○一般に上腕骨頭中止部と肘頭を結び,上から2/3のところで毛根や瘢痕のない部位を選ぶ(上腕外側の下部は橈骨神経を損傷する危険があるため,刺入を避ける).
○この層内に皮静脈も存在する.
○注射針22G~25G(おもに23G).

1)注射部位を消毒する
2)消毒部位を避けて,親指と人差し指で刺入部位の皮膚をつまむ
3)10~30℃の角度で,針を1cm程度刺入し,固定する
*刺入部位のしびれ,疼痛,血液の逆流がないか確認する.

筋肉注射 intramuscular injection;IM

○筋肉内は血管が豊富であり,皮下に比べて薬液は早く吸収されるが(約2倍),静脈内ほどではないため,中程度の効果の持続を図りたいときに選択される.
○薬液の吸収がスムーズで,油性や混濁液の薬物も投与できる.
→通常,効果発現は5〜20 分後である.

○神経損傷を起こさないために,皮神経だけでなく筋肉表層あるいは深層を走行する神経をできるだけ避けることが可能な部位で行う.
○動脈注射,静脈注射とならないように,太い血管を避けることも必要であり,また,骨に達してしまうことがないように,筋肉に厚みがあることが望まれる.

■三角筋
・内方の腋窩神経を避け、かつ十分な筋肉の厚みのある肩峰から3横指下で行う.
・2歳以上の小児では三角筋中央部が推奨部位であり,1歳以上2歳未満では大腿前外側か三角筋中央部が推奨部位.

■中殿筋
・内方の上殿神経を避けるため,上後腸骨極と上前腸骨極を結ぶ線の外前1/3の点(クラークの点)などで行う.
・大殿筋を介さずに中殿筋に到達することが多い.

■ 大殿筋
・大殿筋よりも中殿筋のほうが良いとされる.
→大殿筋の場合,その内方に坐骨神経があるためだが,現実には殿部の筋肉注射で大殿筋に刺入していることもある.
・殿部は小児では推奨されない.

■大腿四頭筋(外側広筋)
・1歳未満の小児では外側広筋の中央1/3が推奨部位.
・アナフィラキシー補助治療薬であるエピペン®の使用部位.

○注射針21G~23G(おもに22Gか23G).

1)注射部位を消毒する.
2)消毒部位を避けて,手で引っ張るように皮膚を進展させる.
3)45~90℃の角度で針を2cm程度刺入し,固定する.針が入るように接種すると副反応が表面に出にくくなる.深さの目安は皮下脂肪内でも真皮層をこえたあたりまで針を入れること.上腕は皮下脂肪が厚いので深めに針を入れても筋肉までは届きにくい.
*刺入部位のしびれ,疼痛,血液の逆流がないか確認する.
*乳幼児は腕に対して針をねかせた方が打ちやすいが,なるべく十分な深さがとれる角度にする.皮下脂肪の少ないお年寄りの場合は,しっかり腕の皮下脂肪をつまんだ状態で45~60度を保つように打つ.

静脈注射 intravenous injection;IV

○静脈注射は肝代謝を経ずに全身に投与できるため,速やかで強力な効果発現が期待できる.

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