インフルエンザ influenza

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なすび医学ノート

個人的なまとめノートで,医療情報を提供しているわけではありません.
診療は必ずご自身の判断に基づき,行ってください.
当ブログは一切の責任を負いません.

○インフルエンザウイルスが呼吸器,主に上気道を中心として感染を起こすことで生じる.
○ヒト-ヒト感染が主たる感染ルートで,感染者の咳やくしゃみにより生じる飛沫を介して広がる.
○潜伏期は一般に1~3日で,急な発症,高熱,咳や鼻汁などの上気道症状,頭痛,筋肉痛,関節痛,全身倦怠感などの全身症状といった多くの症状がみられ,重症感があることが特徴.

疫学

○厚生労働省・感染症サーベランス事業により,全国約5,000のインフルエンザ定点医療機関を受診したインフルエンザ患者数が週ごとに把握されている.
○過去の患者発生状況をもとに基準値を設け,保健所ごとにその基準値を超えると注意報や警報が発生する仕組みになっている.

病態

○核酸がRNA型のミクソウイルス属に含まれるインフルエンザウイルスには大きく別けてA,B,Cと三つに分類される(Dまであるが,人間には感染しない).

A型

○さまざまな宿主(牛や豚にも)にかかる.一生,根絶できない.
○A型のウイルス表面には赤血球凝集素(HA)とノイラミニダーゼ(NA)の2つの血清型があり,中にRNAが入っている.
○RNAはほぼ一緒.HAとRAがバリエーションがある.
赤血球凝集素(HA):細胞と結合し,ウイルスを細胞の中に取り込む.16種類.H1~16(1・2・3が主).
ノイラミニダーゼ(NA):HAを切断し,ウイルスを細胞から放出する.9種類.N1~9 (1・2が主) .

■不連続抗原変異(antigenic shift)
抗原性を大きく変化させたウイルスのヒトでの大きな流行がみられた場合を「新型インフルエンザ」の出現と呼ぶ.
→世界的大流行

■連続抗原変異(antigenic drift)
流行するウイルスの抗原性はわずかに変化していく.
→終生免疫獲得困難

鳥インフルエンザA(H7N9)感染症

○鳥類が感染するA型インフルエンザウイルスを一般的に鳥インフルエンザウイルスと呼び,2013年3月末から中国での発生が報告されている,A型インフルエンザウイルス(H7N9)によるヒトへの感染症(人獣共通感染症).
○H7亜型のヘマグルチニンとN9亜型のノイラミニダーゼを表面に持っていることがわかっている.

B型

○人間とアシカにしか感染せず,変異種はHAとNAしかなく,遺伝子を変化させて多様性を持つ事が無い為に大流行にはならない.
○高齢者や高リスク群で重症化.

C型

○Hしかないので殆ど問題とされる事が無く,予防接種ワクチンにも含まれていない.子供に多く,季節性がなく,症状が軽い.1回かかれば終わり.

肺炎

○インフルエンザが関連した肺炎で,インフルエンザウイルス以外に検出される病原微生物の40%が肺炎球菌であったとの報告もみられる.
○スペインかぜの死因の多くは細菌性肺炎であり,約14 から肺炎球菌が検出された.肺炎球菌とインフルエンザ感染の密接な関連性が示唆される.
○気道上皮細胞を用いたin vitroの解析から,ライノウイルスやインフルエンザウイルスなどの先行感染によって,IL-1やTNF-αといった炎症性サイトカインが産生され,気道上皮細胞上の肺炎球菌レセプターであるplatelet-activating factor receptor(PAFR),polymeric immunoglobulin receptor(pIgR)の発現が高まることが知られている.

1)インフルエンザ肺炎
・インフルエンザそのものによるウイルス性肺炎
2)二次性細菌性肺炎
・インフルエンザ罹患後に発症する細菌性肺炎
・高齢者に最も多くみられる.
3)混合感染型肺炎
・1)と2)の合併

○上気道にとどまらず,下気道に至る全粘膜に発赤,腫脹が強く,気道上皮細胞の変性,壊死,剥離,さらには粘膜下の細胞浸潤や出血を認める.
→この状態は細菌の二次感染に都合よく,黄色ブドウ球菌,インフルエンザ菌,肺炎球菌,ブランハメラ,緑膿菌などの一般細菌の感染をしばしば併発して肺炎にまで至ることがある.
○高齢,妊婦,慢性呼吸器疾患保有,心疾患(特に僧帽弁膜症),糖尿病などのリスクファクター保有例で特に注意が必要.
(本当はこの群だけで,抗インフルエンザ薬はいい)
○75歳以上は死亡率が高いので,予防接種が非常に重要.
○1回熱が下がって,ぶり返した場合は細菌性肺炎が疑わしい.
・インフルエンザ肺炎の場合は,そのまま熱が上がる.

インフルエンザ脳症 influenza encephalopathy

○インフルエンザウイルス感染を契機に発症した脳症.急激かつ広範な脳障害に基づく症候群.
○中枢神経系合併症は乳幼児への合併が時にみられ,予後不良となる例が多い.
○「なんとなく普段と異なる」はインフルエンザ脳症を疑い,精査・経過観察目的で入院.

■病態
・炎症を伴わない脳浮腫であり,細胞性浮腫と血管性浮腫に分けられる.
・代謝異常,サイトカインストーム,興奮毒性,未解明に分けられる.

■診断
頭部CT・MRI:異常所見は神経症状の出現から数時間~数日になる可能性がある.

■治療
・抗インフルエンザ薬,ステロイドパルスが中心.

■予後
・治癒76%,軽度~中等度後遺症8%,重症後遺症8%,死亡7%

症候

○臨床経過のうち,1~2日の短い期間のうちにさまざまな症状が出現する.
○高熱・全身倦怠感・関節痛・筋肉痛などの全体的な重篤感が特徴.
→発熱,咽頭痛,咳,鼻汁,くしゃみ,頭痛,関節痛,筋肉痛,倦怠感,吐き気,嘔吐,下痢,腹痛など
鼻汁+咽頭痛→全身症状+発熱→咳嗽
・潜伏期間1~4日(平均2日)
・発症から高熱出現までの期間が短い(12時間以内:遅くでも48時間以内)
・全身症状(倦怠感・悪寒・関節痛)が強い.
・気道症状(特に咳嗽)を伴う.8~9割.気道親和性が高い.

○小児科の場合は,RSウイルスも鑑別にあがるが,大人でRSウイルスはほぼない.
・咳がない高熱をみたら,菌血症や渡航熱・カンピロバクターなどの他疾患を疑う.
○東南アジアや南半球は,年中インフルエンザがいて,雨季の流行する.渡航後の発熱は要注意.
○医療従事者は半数が発熱しない.
→無理させず,24時間休ませるべき.

身体所見

○インフルエンザ濾胞
・リンパ濾胞,感度96%,特異度98%
・アデノウイルス,エコーウイルス,パラインフルエンザウイルス,人メタニューモウイルスでもみられる.

インフルエンザ抗原検出キット

○迅速診断キット:約15分
・陽性は3分から判定が可能
・陰性判定は8分
○流行期にインフルエンザ様症状あり→事前確率80%
迅速検査→感度62.3%,特異度98.2%
○発症早期の12時間以内では,ウイルス量が少ない症例があり,診断能(偽陰性↑)は低下するため,注意が必要.
・発症後24時間ぐらいが最も感度が高い.
・流行シーズンで検査が陰性だからって,否定はできない(あまり意味はない).
・流行シーズン外や問診がとれない人では意味がある.
○ウイルス濃度は鼻腔吸引液>鼻腔ぬぐい液>咽頭ぬぐい液の順で高い.
○検者の手技によって,結果が左右される.
・綿棒(スワブ)を顔面に対して垂直に,鼻孔から下鼻甲介に沿わせながら鼻腔奥にコトンと行き止まる部位まで挿入したら,数回擦るようにして粘膜表皮を採取する.

その他の検査

■ウイルス分離
■血清学的診断(ペア血清)

診断

○インフルエンザ流行期が確認されている場合
以下の4つの基準を全て満たすもの
1)突然の発症
2)38℃を超える発熱
3)上気道炎症状
4)全身倦怠感等の全身症状
*インフルエンザ流行シーズンに入れば,インフルエンザ感染症が強く疑われる症例に関しては,インフルエンザ迅速検査陰性もしくは未実施でも,臨床症状より「インフルエンザ」と診断し,抗インフルエンザ薬を投与することが可能.

治療

対症療法

■水分補給

■自宅療養
・小児や10歳代の患者は,少なくとも48時間は危険な行動をしないよう周囲に注意を払う.

■アセトアミノフェン(カロナール®など)
○ジクロフェナクナトリウム・メフェナム酸などのNSAIDsはインフルエンザ脳炎/脳症の予後に関係することが疑われているので併用禁忌となっている.
○漢方薬を使用するなら,麻黄湯1日7.5g(3×)

抗インフルエンザ薬

1)インフルエンザによる苦痛を軽減することができる(治療開始から30~35時間で解熱).
2)重症化や2次感染による死亡を減少させることができる.
・飲んだからと言って,家族内感染や伝播は予防しないデータあり.
・入院を要する重症患者,合併症高リスク患者に限っていいという考え方もある.

○発症から48時間以内に抗インフルエンザ薬による治療を開始することによる予後改善,合併症抑制効果については2009年のパンデミック時の解析を中心に,すでに多くのエビデンスが存在する.
○抗インフルエンザ薬と細菌性下気道感染症の合併に関するメタ解析によれば,インフルエンザ症状出現後36時間以内にオセルタミビルを使用した場合,抗菌薬治療を要した下気道感染に対し55%の抑制効果を認めている.

○48時間以降に投与を開始した場合の有効性は確立していない.ウイルスを新たに拡散するのを阻害する薬剤であって,増殖したウイルスを失活させる効果はない(インフルエンザウイルスは潜伏期間の後の48時間が増殖のピーク).
○A型に比較すると,B型に対する効果は低い傾向にあり,解熱まで時間がかかりやすい.

■妊婦
有益性投与,タミフル®とリレンザ®は胎児に重大な影響を及ぼすリスクは低いとされている.
■授乳婦
授乳を中止してから投与可能.

ノイラミニダーゼ阻害薬

○インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼが阻害されるため,細胞表面のシアル酸を除去できない.
・ウイルスが細胞に吸着したように,出芽したウイルスが細胞表面に吸着した状態で,ウイルスが感染細胞から離れることができない.
・ウイルスの拡散を防ぐ.

<B型>
・リレンザがやや有効
・A型に比べタミフル、イナビルがやや効きにくい

■タミフル® oseltamivir  内服(プロドラッグ)
○基本はタミフル.
→有症状期間 成人16.8時間減 

成人:1カプセル75mg 2Cap(×2)/日 5日間
小児:1回2mg/kg(75mgまで)を1日2回 5日間
・1歳未満は体重当たり薬効量1.5倍になる.
Ccr 10~30mL/min→75mg 1日1回
透析:透析日のみ75mg 1回内服

○タミフルと異常行動や突然死の因果関係なし.
・熱せん妄といわれている.
・10歳代の投与禁忌は2018年に解除された.

○小児への工夫
・バニラアイスは苦みが強調されるのでチョコレートアイスなら飲みやすくなる.
・乳酸菌飲料は飲みにくくなるがヨーグルトは飲みやすくなる.
○開封後は冷所保存

■リレンザ® zanamivir 吸入
1回10mg(2ブリスター)を1日2回 5日間
・インフルエンザの症状は2~3日で消失するが,ウィルスの放出は約5日後まで続いている可能性があり,タミフル®とリレンザ®は5日間しっかり服用させる.
・小児科には吸入成功率が悪く,不向き.

■ラピアクタ®(peramivir) 点滴静注(15分以上かけて)
・タミフルと非劣性.
→飲めない人だけ.
・他の抗インフルエンザ薬の使用を十分考慮してから,使用する.
・内服困難な重症患者でも投与が可能.
・静注薬であるため感染局所において高い血中濃度を迅速に到達可能であることから,重症例での使用が推奨されている.

成人:300mg を最初1回だけ(症状にあわせて,複数回可)
小児:10mg/kg

■イナビル®(laninamivir) 吸入(プロドラッグ)
成人:40mg を最初1回だけ.タミフルと非劣性.
10歳未満:20mg を最初1回だけ.タミフル・リレンザと非劣性.
・海外ではRCTで効果なく,開発中止.

キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬

○キャップ依存性エンドヌクレアーゼ(Cap-Dependent Endonuclease Inhibitor)阻害によりmRNA合成を阻止し,ウイルスの増殖を抑制する.

■ゾフルーザ®(Baloxavir Marboxil)20mg 2394.5円
80kg以上 20㎎4錠 単回投与
40kg以上80kg未満  20mg錠2錠 単回投与
20kg以上40kg未満  20mg錠1錠 単回投与
10kg以上20kg未満  10mg錠1錠 単回投与
(10mgは裸錠なので服用後すぐに飲み込まないと苦い)
・単回経口投与で治療が完結する(食前でも食後でも可).
・主に便中に排泄されるので(80%),腎機能が低下している患者にも、投与量を調整せずに使用可能.

・症状期間を26.5時間減(タミフルと非劣性)
・14~64歳が研究対象(合併症高リスク患者は除外)
・耐性変異出現あり
・市販後調査も始まったばかり(副作用の詳細不明)
・半減期が長い(約4日間)
→重篤な副作用出現時の対応困難.透析でも除去できない.
・A型にもB型インフルエンザにも有効.
・臨床的な有効性、罹病期間の短縮はOseltamivirと同等だが、1回の内服で治療が出来るので、利便性が高くアドヒアランスは優れている。
・ウイルス感染価を、早期に大幅に低下させるので、治療効果と同時に、周囲への感染防止効果も得られる可能性がある。
・高率にウイルスのアミノ酸変異を惹起することが知られており、臨床効果への影響、周囲への感染性については、今後の検討が必要.
・催奇形性は認められていないが、妊婦にはBaloxavirによる治療は避けるべき(添付文書上は慎重投与).

抗菌薬

○高齢者では2次性細菌性肺炎が多いので注意が必要.
・細菌合併の徴候がみられる場合は,抗菌薬を開始.

就業制限

■出席停止期間(学校保健安全法)
・発症した後5日を経過し,かつ,解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまで.

■CDC
・解熱後最低24時間経過するまで(解熱剤を使用せずに)
・血液幹細胞移植領域など→発症から7日経過するまで

患者・家族への説明

○抗インフルエンザ薬による治療で,多くの場合2日後には解熱することが多いが,ウィルスの放出は約5日後まで続いている可能性があり,タミフル®とリレンザ®は5日間しっかり服用する.
○解熱した時点では,まだウイルスは気道に残っていることが多い.他人への伝染に注意.
○異常行動は発症から48時間以内に出現することが多く,小児においては抗インフルエンザ薬の投与に関係なく,48時間は異常行動による事故を起こさないよう誰かが注意しておく必要がある.
○高熱の持続,解熱傾向を示した後に再度発熱する場合,重症感が軽減しないときは細菌感染や肺炎の可能性があるため,早めに再受診する.
○発熱して12時間以内で,迅速診断キットが陰性だった場合
→偽陰性の可能性があるので,後日再度受診していただく.
→それか症状からインフルエンザが強く疑われるのであれば,インフルエンザと診断して抗ウイルス薬を処方.
○発熱してから48時間以降の場合,抗ウイルス薬の有効性は確立していないため,服用しても,効果を期待できない.
・増殖したウイルスを失活させるタイプの薬でない.
・基本的に対症療法で自然治癒を待つ.

予防

標準予防策+飛沫予防策

○ワクチン
○1日10回の手洗い OR 0.45
 風邪も手で移ることがほとんど.
○マスク着用 OR 0.32
○理想は個室隔離(少なくとも2m以上のベッド間隔)

インフルエンザHAワクチン予防接種

○任意接種.不活化ワクチン.
○A型2種類,B型1種類が含まれている.
・タンパク質であるhemagglutinin(HA)を抗原としている.
・B細胞からの抗体産生にヘルパーT細胞を必要とし(胸腺依存性抗原),両細胞の直接的な相互作用によってIgMからIgGへのクラスィッチ,抗原に対する親和性の亢進(アフィニティ・マチュレーション),メモリー細胞の形成が認められ,より有効で質の高い免疫応答が期待できる.

○シーズンによって当たり外れがあるものの,概ね60~70%程度の予防効果とされる( 100人中10人が発症する事態を3~4人の発症に抑える程度の効果).N Engl J Med 2013; 369(26): 2481-91.
○重症化リスクや死亡リスクを軽減する効果も報告されており,こちらの意味が大きい.

○定期二類として,65 歳以上の高齢者,あるいは60歳以上65 歳未満であっても心肺疾患などを有する症例では毎年1 回の接種が推奨され,地方自治体からの公費助成が実施されている.
○1回の接種量は成人で0.5mL,6歳から13歳未満で0.3mL,1歳から6歳未満で0.1mLを1回ないし2回.
・世界では筋注.日本の添付文書は皮下注射.
・接種当日は入浴や過労,激しい運動を避けるが,日常生活には問題はない.

積極的適応

○ハイリスクグループ
・65歳以上の高齢者
・老人ホームまたは慢性疾患療法施設の居住者
・慢性の肺疾患,心疾患,代謝性疾患(糖尿病含む),免疫不全,腎疾患などの基礎疾患を有する成人及び小児
・長期にわたりアスピリンを服用している小児
・6カ月から23カ月の小児
・妊婦(安全とされている)

○ハイリスクグループに伝染する可能性があるグループ
・医療従事者,老人ホームまたは慢性疾患療法施設の従業員,ハイリスクグループの同居者・家族など

「効く?」「鼻から入れる?」子どものインフルエンザワクチンへの疑問、小児科医が解説(堀向健太) - Yahoo!ニュース
例年より早くインフルエンザの流行期に入ったという報道がありました。 そこで今回は、インフルエンザワクチンの効果から鼻からいれるワクチンといった、インフルエンザワクチンの疑問にお答えいたします。

抗インフルエンザ薬の予防投与(曝露後予防投与) post-exposure prophylaxis

○予防投与の適応が承認されている薬剤は3剤.
タミフル®  1 日75mg 1 回,7~10 日間 13.6%減
リレンザ®  1日10mg 1 回,7~10 日間 14.8%減
イナビル® 1 日20mg 1回,2日間投与. 12.1%減

○予防投与の効果は70~80%程度ともされており,予防投与を実施しても発症することはあり得る.
→実はあまり効果がない.

○病院では基本的に,患者間の接触が少なく,医療者が早くからインフルエンザ症例の発生を把握できることから,インフルエンザ患者の発生が1 つの病室に留まっている場合は同意取得の上,その病室に限定して抗インフルエンザ薬を予防投与する.
・病室を越えた発生が見られたら、病棟/フロア全体での予防投与も考慮する.

○ 一方,高齢者施設等の集団居住施設では,入所者間の接触が多くてインフルエンザの感染が拡がり易く,加えて高齢者では発症しても症状が不明確なことが多いため,フロア全体や入所者全員の予防投与を病院の場合よりもさらに早期から積極的に実施することを提案する.
→高齢者施設では,インフルエンザ様の患者が2~3 日以内に2 名以上発生し,迅速診断でインフルエンザと診断される患者が1 名でも発生したら,施設や入所者の実情に応じて同意取得を心がけたうえで,フロア全体における抗インフルエンザ薬予防投与の開始を前向きに考慮する(暴露後48時間以内)

■積極的推奨
・院内/施設内アウトブレイク時の暴露患者/入所者

■適応外
・健康な職員は,ワクチン接種を行っていれば,予防投与は原則として必要ない.

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