IgG4関連呼吸器疾患 IgG4-related respiratory disease;IgG4-RRD

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なすび医学ノート

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IgG4関連疾患(IgG4-RD)における呼吸器病変は,全体の約20%に存在し,80~90%が複数の臓器病変を合併していると推定されている.

病態

IgG4-RDは,時間的・空間的に諸臓器病変が生じる疾患であるため,IgG4-RRDの10~20%は多臓器病変を伴わない胸郭内の単独病変で発見される.

単独病変の典型例は肺炎症性偽腫瘍のplasma cell typeであり,画像では単発~多発の腫瘤性病変を呈し,病理ではIgG4陽性形質細胞浸潤に加え,IgG4-RDに特徴的な閉塞性静脈炎,花筵状線維化が認められる.

IgG4関連顎下腺炎や自己免疫性膵炎などに併発する呼吸器病変は,胸郭内の腫大・肥厚の程度はさまざまであり,病変も縦隔リンパ節,気管支壁,気管支血管束周囲ならびに胸膜等に分布する.
→「広義間質病変」という.

症候

IgG4

血清IgG4はアレルギー性疾患などで上昇することが知られているが,気管支拡張症や慢性副鼻腔炎などの非IgG4の呼吸器疾患でも140mg/dL以上になることが報告されている.

IgG4は罹患臓器数と相関を示したが,sIL-2R値がステロイド治療の介入の判断に有用であり,疾患活動性の重要なバイオマーカーと報告されている(保険適用外).

診断

診断基準

A.診断基準

1.画像所見(下記のいずれか)
①肺門縦隔リンパ節腫大,気管支壁/気管支血管束の肥厚
②小葉間隔壁の肥厚,結節影,浸潤影,胸膜病変

2.血清 IgG4高値(135 mg/dl 以上)

3.病理所見(a:3項目以上,b:2項目以上)
①気管支血管束周囲,小葉間隔壁,胸膜などの広義間質への著明なリンパ球,形質細胞の浸潤
② IgG4/IgG 陽性細胞比>40 %,かつ IgG4陽性細胞>10 cells/HPF
③閉塞性静脈炎,もしくは閉塞性動脈炎
④浸潤細胞周囲の特徴的な線維化

4.胸郭外臓器の存在

参考所見:低補体血症

B.診断

確定診断(definite)
1+2+3a,1+2+3b+4

準確診(probable)
1+2+4,1+2+3b+参考所見

疑診(possible)
1+2+3b

C.鑑別診断

Castleman病(plasma cell type)
膠原病関連肺疾患,granulomatosis with polyangiitis(Wegener 肉芽腫症)
eosinophilic granulomatosis with polyangitiis(Churg-Strauss 症候群)
サルコイドーシス
呼吸器感染症
Rosai-Dorfman病
inflammatory myofibroblastic tumor
悪性リンパ腫,肺癌 など

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