脾機能低下症 hyposplenism

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なすび医学ノート

個人的なまとめノートで,医療情報を提供しているわけではありません.
診療は必ずご自身の判断に基づき,行ってください.
当ブログは一切の責任を負いません.

原因

脾臓摘出後

脾臓低形成

日本人の脾臓の体積の平均は,年齢や体重により多少異なるものの平均して127cm3程度と報告されている.

病態

脾臓の髄質は,血液で満たされた海綿状の組織である赤脾髄,リンパ球の集合体である白脾髄, 白脾髄 の辺縁に存在する辺縁帯からなっている.

辺縁帯においては,IgMメモリーB細胞が抗体を産生し,細菌をオプソニン化し,マクロファージによる貪食を受けやすくなる.
→オプソニン化は脾臓や肝臓で行われるが,肺炎球菌・インフルエンザ菌・髄膜炎菌など莢膜を有する細菌はオプソニン化を受けにくく,脾臓の辺縁帯におけるIgMメモリーB細胞の役割が重要.

脾機能が低下すると,これらの細菌が貪食を受けにくくなり,易感染性となる.
・肺炎球性の敗血症患者では,敗血症の重症度と脾臓の体積が小さいことが相関していると報告されている.

感染予防

患者教育

脾摘後の患者において,脾摘に伴い易感染性となる知識や,感染予防策・発熱時の対応などの知識があるほど重篤な感染症のリスクが低下するという報告がある.

患者や医師が脾機能低下によるリスクを認識して予防策をとることが感染症の発症率・死亡率減少のために必要であるとした報告もある.

ワクチン接種

脾機能低下を伴う成人に対しては,肺炎球菌・髄膜炎菌・インフルエンザ菌に対するワクチンが推奨されている.

二次性の肺炎球菌感染症を予防するためインフルエンザワクチンの接種も推奨されている.

肺炎球菌

13価ワクチンを接種し,8週後に23価ワクチンを接種.

23価ワクチンは5年毎に再接種.

髄膜炎菌(4価)

8~12週空けて2回接種,5年毎の再接種

インフルエンザ菌(Hib)

過去に接種歴がない場合は接種を推奨

インフルエンザウイルス

毎年接種

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