高血圧性脳症 hypertensive encephalopathy

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なすび医学ノート

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急激または著しい血圧上昇により血圧値が脳血流自動調節能上限を超え,必要以上に脳血流量が増加,血液脳関門が破綻し血管原性脳浮腫を生じる病態

1)長期の高血圧患者では220/110mmHg以上,正常血圧者は160/100mmHg以上で発症しやすい.
2)最も重篤な緊急症で,適切に治療されなければ,脳出血・意識障害・昏睡,死に至る.

症候

悪化する頭痛,悪心・嘔吐,視力障害,意識障害,痙攣などを伴い,巣症状は比較的稀.

頭部MRI

脳梗塞では原則として緊急降圧は禁忌であるため,除外することが重要

頭頂~後頭葉の白質を中心に血管原性浮腫を呈する可逆性後部白質脳症(posterior reversible encephalopathy syndrome;PRES)の所見がみられることが多い.

治療

多くは可逆性であるが,適切で速やかな処置が必要で,まずは血圧のコントロールが重要.

脳血流の自動調節能が障害されているため,急激で大きな降圧により脳虚血に陥りやすいため,用量を調節しやすい静注薬(点滴静注)で治療を始める.

1)血圧値と神経症状を監視しながら,降圧速度を調整する.
2)最初の2~3時間で25%程度の降圧がみられるように降圧を行う.
3)ニカルジピンの静注は脳組織酸素供給を減少させず,神経徴候を伴う高血圧性緊急症の治療に有用.
4)ジルチアゼムやニトロプルシドも使用可能.
5)細胞外液の増加を伴う場合はフロセミドを併用する.
5)ヒドララジンは頭蓋内圧を上昇させるため,用いない.

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