human immunodeficiency virus
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感染初期の急性期においては,約40~60%に発熱等のさまざまな症状を発症するとされている.
HIVに感染すると徐々に免疫不全が進行していき,さまざまな合併症を発症するようになり,AIDS(acquired immunodeficiency syndrome)と呼ばれる.
・本邦では,23 の日和見感染症や悪性疾患を「AIDS指標疾患」と定め,これらの病気を発症した時点でAIDS発症と診断している.
病態
HIVは感染後数日で深部リンパ組織中(リザーバー)のリンパ球DNAに組み込まれる.
組み込まれたHIVの転写は抑制されるため,排除するのは困難.
Kaposi肉腫
画像など(他サイト)
○AIDSなどの免疫不全状態の患者の下肢に好発する脈管系腫瘍で,病理学的に紡錘形細胞の増殖と微小血管の増生を特徴とする.
○発症にはヒトヘルペスウイルス8型(HHV8)が関与する.
○紫色がかった褐色の斑,紫褐色の丘疹,結節を形成する.
○皮膚だけでなく,粘膜,リンパ節や他臓器にも発症する.
○AIDS患者の約10%に認められ,日本での発症は,ほとんどが男性同性愛患者に発症したAIDSの症例である.
治療
原則
1)血中ウイルス量と検出感度以下の維持する.
2)2種類以上の異なる薬剤を最低3剤使用する.
3)免疫機能が回復しても治療を生涯続ける必要がある.
かつてはプロテアーゼ阻害薬がよく用いられてきたが,近年では副作用・相互作用がより少ないインテグラーゼ阻害薬の推奨度があがっている.
逆転写酵素阻害薬
核酸系:NRTI
非核酸系:NNRTI
プロテアーゼ阻害薬 PI
薬剤相互作用や脂質異常症・消化器症状などの副作用が他の抗HIV薬より多い.
インテグラーゼ阻害薬 INSTI
侵入阻害薬
予防
ワクチンがないため,感染予防には抗ウイルス薬が用いられる.
現在はハイリスク者との性交渉の際にあらかじめ予防内服するPrEP(preexposure prophylaxis)が一般的.
・TDF/FTC
・効果/安全性ともに高い.
・自己負担という障害はあるが多くの患者に用いられている.