肝肺症候群 hepatopulmonary syndrome

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なすび医学ノート

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肝疾患に関連して生じた肺内血管拡張と肺内動静脈シャントによる肺の酸素化障害.

心肺疾患が併存していないにもかかわらず,肺血管拡張,低酸素血症,肺胞気-動脈血酸素分圧較差(alveolar-arterial oxygen gradient;AaDO2)の上昇をきたす.

肝硬変における肝肺症候群の頻度は4~80%と報告されているが,肝硬変のない門脈還流異常や門脈体循環シャントの存在下でも発症し得る.

予後不良.

病態

肺内血管拡張

胆管細胞が産生するendothelin-1が肺血管内皮細胞のendothelin-1B受容体を介してnitric oxide産生を促し,その結果,肺血管を拡張すると考えられている.

血管内皮細胞増殖因子(VEGF)を介した肺内血管新生の促進が肺動静脈瘻の一因とも推測されている.

platypnea-orthodeoxia syndrome

座位をとることで呼吸困難や低酸素血症が出現し,臥位で軽快する特徴を持つ症候群.

原因として右左シャントや換気血流不均等の増加があり,シャント血流の増加は肺動静脈瘻や肝肺症候群などの肺内由来と,卵円孔開存や心房中隔欠損症などの心臓由来に分類される.

肝肺症候群でplatypnea-orthodeoxia syndromeが生じるのは,他の部位に比べて肺底部に肺血管拡張が顕著に認められ,座位になると換気血流不均等が増加するため.

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