C型肝炎ウイルス(透析)

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なすび医学ノート

個人的なまとめノートで,医療情報を提供しているわけではありません.
診療は必ずご自身の判断に基づき,行ってください.
当ブログは一切の責任を負いません.

○血液透析患者においてC 型肝炎ウイルス(hepatitis C virus: HCV)におけるHCV抗体陽性率は5.02~6.2%と健常人と比較して高率といわれている.

○HCV 抗体陽性HD 患者の死亡率は33%とHCV 抗体陰性患者の23.2%と比較し高値であり予後に影響する因子としては肝硬変,肝細胞癌の合併があげられる.

○HCV 抗体陽性率については,5.02~6.2%と2007年の9.84%と比較して低下傾向.
・エリスロポエチン製剤の普及で輸血の機会が減少した
・施設内の感染対策が進んだ

感染予防

○HCV はHBVより感染力は弱いとされているが,施設内アウトブレイク例の報告もあること,HCV 抗体陽性化率は0.4%/年とやはり一般人の有病率より高値であることから,今後も感染予防策の遵守に努めなければならない.

○HCV 抗体陽性については,HCVRNA 陽性となるHCV キャリアとHCVRNA 陰性となるHCV 既往感染に分けられる.
・HCV 抗体陽性のうちHCV キャリアの占める割合は6 割程度といわれておりジェノタイプⅠ型が70%,Ⅱ型が20%,分類不能が10%と報告されている.

○HCV キャリア患者についてベッド固定,専用の透析装置,透析感染物品の使用が推奨されている.

follow up

○HCV キャリアについて肝硬変,肝細胞癌の早期発見に努める必要がある.
・肝硬変についてはAST(IU/L)/血小板数(×104/μL)比が0.95 以上で線維化を示唆
・肝癌についてAFP,PIVKA‒Ⅱ測定,腹部超音波検査が推奨されている.
→慢性肝炎患者,血小板10 万/μL 以上の患者について肝癌早期発見の上記検査を6~12 か月に1 回程度が推奨されている.
→肝硬変患者,血小板数が10 万/μL 未満の患者は肝癌早期発見の同様の検査を3 か月に1 回加え6 か月に1 回造影CT が推奨されている.
・HCV キャリア患者について透析導入時肝癌について要チェックする必要があり,10年の経過で約10%程度肝発癌がみられることから,導入後時間が経ってもフォローは厳重にする必要がある.

治療

○2014 年にHCVキャリア(ジェノタイプⅠ型)に対するDAA 治療,2018 年からジェノタイプⅡ型にもDAA 治療が導入された.
・ジェノタイプⅠ型に対するレジメとしてはエルバスビル・グラゾプレビル併用療法
・ジェノタイプⅡ型に対してはグレカプレビル・ピブレンタスビル併用療法.
→透析患者でもSVR12 達成率は9 割を超えており,薬剤中止率も0~3%と低率ではあるが透析患者の場合掻痒感の合併が多いと報告されており注意が必要.

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