B型肝炎ウイルス(透析)

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なすび医学ノート

個人的なまとめノートで,医療情報を提供しているわけではありません.
診療は必ずご自身の判断に基づき,行ってください.
当ブログは一切の責任を負いません.

○血液透析患者においてB 型肝炎ウイルス(hepatitis B virus: HBV)におけるHBs
抗原陽性率は1.6%,HBs 抗体またはHBc 抗体陽性率は20~30%と健常人と比較して高率といわれている.

○HBV 感染は透析患者の場合,一度感染するとキャリアになるリスクも高く,劇症化の可能性があり,HBVDNA量が多い症例では発癌リスクが高い報告も散見されており注意が必要である.

感染対策

○HBV は,鉗子・はさみ・透析装置のスイッチ・ドアノブで検出され7~10 日間は生存する可能性があり,透析スタッフの手袋を介して患者に感染することもあり,B 型肝炎のアウトブレイクには十分留意する必要がある.

○B 型肝炎患者の針刺し事故による感染の確率は約30%と,C 型肝炎の3%,HIVの0.3%と比較して非常に高率であるとも報告されている.
→血液媒介感染予防策特に血液付着を介しての接触感染に注意

○一番注意すべきは,HBV 未感染(HBs 抗体,HBc 抗体いずれも陰性)の患者・スタッフがHBV キャリア患者透析穿刺時の血液飛散に曝露され,HBV が長期間生存することによる環境由来の接触感染.
→血液曝露のリスクが高い透析患者,透析室スタッフに対する感染予防策としてHBV 未感染スタッフ(HBs 抗体,HBc 抗体いずれも陰性)へのHBワクチン接種の励行が必要.

○感染対策の普及によりB 型肝炎の新規発生率は透析患者で1%以下,透析スタッフで0.2%まで低下したと報告されている.

治療

○B 型慢性肝炎症例における治療対象は明確にされてはいないがHBe 抗原陽性,HBVDNA 2,000 IU/mL 以上,肝硬変合併HBVDNA 陽性のいずれを満たすものと考えられる.

○治療方法は,① インターフェロン療法,② 核酸アナログ製剤(エンテカビル0.5 mg/day 週1 投与)があるが有害事象の点からも核酸アナログ製剤が推奨されている.

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