ガス壊疽 gas gangrene

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なすび医学ノート

個人的なまとめノートで,医療情報を提供しているわけではありません.
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ガスを産生する細菌による筋や筋膜の壊死性軟部組織感染症.

急速に軟部組織の壊死が進展し,診断が遅れれば腎不全・敗血症・DIC・多臓器不全に移行し,その死亡率は高い.

Clostridium属によるガス壊疽はClostridium perfringens(C.perfringens)による外傷性ガス壊疽が大部分を占めるが,Clostridium septicumC.septicum)によるガス壊疽は外傷を伴わずに発症することが多く,非外傷性ガス壊疽と呼ばれている.

非外傷性ガス壊疽

C.septicumによる稀な疾患.

発熱や腹痛,四肢の疼痛などで発症し,急速に病状が進展する.

病態

C.septicumは主として土壌などの自然界に生息し,稀に健常人の腸管においても検出される偏性嫌気性グラム陽性桿菌.

C.perfringensと比べて空気への耐性が強く,健常組織への感染力が高い.

α,β,γ,δ毒素を産生するが,特にα毒素は血管内溶血・組織壊死・血管透過性の亢進を誘導し,C.perfringensの約300倍の病原性を有する.

特に回盲部周囲の大腸癌を合併することが多く,大腸癌合併率は大規模な集積研究では39%と報告されている.
・血流が乏しく,pH,浸透圧,電解質などの環境において発育に適している.
・腫瘍の嫌気解糖により酸性で低酸素な状態が生み出され,これがClostridium属の発芽を促すものと考えられている.

経過

急速に病状が進展する電撃型の経過を呈し,死亡率は48~67%と報告されており,その多くは24時間以内に死亡する.

治療

ペニシリンとクリンダマイシンの併用による抗菌薬治療と壊死部の迅速なデブリードマン.

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