vestibular neuritis
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突発性に回転性めまいを発症する急性めまい疾患.
めまいは単発で,体動や歩行でふらつきが悪化する状態がしばらく続く.
聴覚症状やその他の神経症状は認めない.
疫学
末梢前庭性疾患の中では,BPPV,メニエール病について3番目に多い(めまい患者の7%).
30~60歳台に見られ,発症ピークは40歳台.
性差はなし.
原因
前庭神経節における単純ヘルペス1型の再活性化が原因と考えられている.
病態
上前庭神経の障害が主体と考えられていたが,下前庭神経 or 内耳の障害と考えられる例も存在する.
症状
急性の比較的強い,はっきりした単発の回転性めまい発作で発症し,浮動感や嘔気を伴う.
症状は,1~3日と比較的長く残存し,1~6週間で症状は改善する.
・中枢性の代償(前庭代償)によるもので,個人差が大きい.
・難聴や耳鳴などの聴覚症状やその他の神経症状は伴わない.
・急性上気道炎後に発症する場合もある.
治療
急性期には,安静と補液,抗不安薬,制吐薬による対症療法とともにステロイド投与により,末梢前庭機能の回復を図る.
その後は,早期離床,前庭リハビリテーションの早期開始により前庭代償を促進する.
ふらつきが長期にわたる場合は,PPPDを続発している可能性があり,SSRI投与,認知行動療法を追加する.