好酸球性副鼻腔炎 eosinophilic rhinosinusitis;ECRS

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なすび医学ノート

個人的なまとめノートで,医療情報を提供しているわけではありません.
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両側の多発性鼻茸と粘調な鼻汁により,高度の鼻閉と嗅覚障害を示す,成人発症の難治性副鼻腔炎.

抗菌薬は無効であり,ステロイドの内服にのみ反応する.

鼻腔内に鼻茸が充満しているため,鼻副鼻腔手術で鼻茸の摘出を行うが,すぐに再発する.

好酸球性副鼻腔炎には,重症度が存在し,軽症では手術で改善することもあるが,重症では極めて難治性.

疫学

成人発症.

原因

原因は不明.

病態

2型炎症が主体.

2型ヘルパーT細胞(Th2)や2型自然リンパ球(ILC-2)の関与する2型喘息を合併することが多い.
・特にアスピリン喘息を含めた重症喘息の患者ではECRSの合併が高率に認められる.

鼻閉と嗅上皮の障害により嗅覚は消失する.
嗅覚障害のため風味障害を含めた味覚障害を来す.

気管支喘息,アスピリン喘息(アスピリン不耐症)を伴うことが多い.

鼻閉のための口呼吸が喘息発作を誘発し,著しい呼吸障害を起こす.

中耳炎を伴うこともあり,好酸球性中耳炎と命名されている.
・難治性で聴力障害は進行し,聾に至る.
・鼻粘膜には多数の好酸球浸潤を認めるが,中耳炎を伴うと耳漏にも多数の好酸球浸潤が認められる.

上気道感染によっても症状が増悪するため再度経口ステロイドを投与せざるを得ない状況となる.

症候

症状

多発性鼻茸と粘調な鼻汁による高度の鼻閉と口呼吸,鼻閉と嗅上皮の障害による進行する嗅覚障害が生じ,最終的には嗅覚は消失する.味覚障害も起こす.

病側は両側.

気管支喘息を合併することが多く,口呼吸により誘発される喘息発作を起こすと,ひどい呼吸困難に陥る.

粘調な耳漏や難聴を呈する難治性中耳炎を伴うこともあり,進行すると聾に至る.

治療

経口ステロイドが唯一有効.
・主治医は継続使用にためらいを感じ,数ヵ月で投与を中止すると増悪をする.
・経口ステロイドの内服で軽快をみても,感染,体調変化などにより増悪し,これを生涯繰り返す.

手術により鼻腔に充満した鼻茸を摘出すると,鼻閉は一時的に改善するが,すぐに再発し,鼻腔を充満する.

軽症から重症を含めて,内視鏡下鼻内副鼻腔手術を行った場合,術後6年間で50%の症例が再発する.

特にアスピリン喘息に伴う好酸球性副鼻腔炎では術後4年以内に,全例再発する.

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