直接的レニン阻害薬 direct renin inhibitor;DRI

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なすび医学ノート

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レニン-アンジオテンシン系(RAS)サイクルの起点となるレニンを強力かつ選択的に阻害することにより,アンジオテンシノーゲンからアンジオテンシンⅠへの変換を遮断し,PRA,アンジオテンシンⅠ及びアンジオテンシンⅡの濃度を低下させ,持続的な降圧効果を発揮する.

1)日本では現在アリスキレンが唯一投与可能であり,保険診療上の適応症は高血圧症.
2)RA系阻害薬が積極的適応となる病態にもかかわらずARBやACE阻害薬が副作用などで使用できない場合に特に適応がある.

薬理

レニンによるアンジオテンシノーゲンからアンジオテンシンⅠへの変換は,RAA系のカスケードにおいて律速段階になっており,これを抑制する.

1)ARB,ACE阻害薬とは異なりレニン酵素活性を阻害するために,血漿レニン活性(PRA)は低下する.

使用法

糖尿病合併高血圧,eGFR 60mL/分/1.73m2未満のCKD合併高血圧,収縮能低下を伴う心不全合併高血圧では,DRIと他のRA系阻害薬(ARB,ACE阻害薬)の併用は推奨しない.

RA系阻害薬との併用による蛋白尿減少効果の増強も報告されているが,RA系阻害薬を含む従来治療へのアリスキレンの併用療法の効果を高リスク2型糖尿病患者で検討したALTITUDEでは,複合心血管・腎イベントのさらなる減少効果は認められず,高K血症や低血圧の増加がみられた.

ARB or ACEI内服中のDM患者には併用禁忌(非致死性脳卒中,腎機能障害,高K血症)
*ARBまたはACEIを含む他の降圧治療を行ってもなお血圧コントロールが著しく不良の場合を除く
ARB or ACEI内服中のeGFR 60mL/min/1.73㎡未満のCKD合併高血圧にも併用禁忌

副作用

重大な副作用として,血管浮腫,アナフィラキシー,高K血症,腎機能障害がある.

イトラコナゾール,シクロスポリンとの併用は禁忌(血中濃度が上昇).

他のRA系阻害薬(ARB,ACE阻害薬)と同様に両側性腎動脈狭窄症,妊婦への投与も原則として禁忌

アリスキレン aliskiren

ラジレス®
1日1回150mg(Max 300mg)

1)長時間にわたる持続的降圧作用(Tmax 1.5hr,T1/2 37.0hr)
2)高い組織移行性を有し,1日1回の投与で長時間にわたる安定した降圧効果を示す.
・ARB,ACEIと同等の降圧力.
 SBP 150mmHgくらいの高血圧→10mmHg程度低下の期待
 SBP 200mmHgくらいの高血圧→20mmHg程度低下の期待
・他の降圧薬(Ca blocker/利尿薬)との併用で降圧力が増強する.
3)強い腎血流増加作用を有する→副作用が少ない.

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