新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 検査・診断

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なすび医学ノート

個人的なまとめノートで,医療情報を提供しているわけではありません.
診療は必ずご自身の判断に基づき,行ってください.
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COVID-19 検査法および結果の考え方(2020/10/12)

基本的な考え方

検査の分類として,①治療・診断目的に行う医学的検査(行政検査)と②他者へ感染を拡大させる可能性がないことを確認するためにスクリーニングとして行う社会的/公衆衛生的検査がある.
①→あくまでも患者が治療を受けるための診断的検査
②→感染拡大と社会経済活動の両立を目指すためのもの

検査対象

①有症状者

②無症状者
a)感染リスク,検査前確率が高い場合
 クラスター発生時,医療機関や高齢者施設など
b)感染リスク,検査前確率が低い場合
 海外渡航時,スポーツ選手,文化・芸能など
 社会・経済を円滑に維持するため,一般市民の安全のため

COVID-19検査法ごとに使用できる検体及び対象者

抗原検査法

SARS-CoV-2の構成成分である蛋白質をウイルスに特異的な抗体を用いて検出する方法.

簡易キットによる定性検査と,化学発光酵素免疫測定法による定量検査の2種類がある.

拡散検出検査よりも感度・特異度は低いものの短時間・安価・簡便に結果が判明するため,検査特性を考慮して活用すれば臨床現場で使いやすい.

発症2~9日目以内の有症状者については,抗原検査キットとPCR検査の結果の一致率が高いことが確認されている.

新型コロナウイルス特異蛋白を迅速に検出する方法.

イムノクロマトグラフィー法を用いた定性の簡易検査法(エスプライン,クイックナビ-COVID19 Ag)と,高感度で定量性を持たせた検査法(ルミパルス)が利用可能.

抗原定性検査,イムノクロマトグラフィー法

1つ1つの検体を個別に処理し,目視による判定or小型の検査機器を用いて,POCTとして扱える.
・検体採取ののち約30分で目視による判定が可能

遺伝子検査法に比べて感度が低い.

粘性の高い唾液に使えない,無症状者には適応がない,一度の大量の検体を処理することができないなどの制限がある.

発症初日~9日の有症状者の確定診断に用いることができる.
無症状者の鼻咽頭拭い液・唾液を用いた検査としても承認されている.

偽陰性の場合を想定した対応策や,抗原陽性であった場合の対応(事前確率が低い場合は偽陽性が多く発生する可能性がある)を検討しておく.

抗原定量検査,高感度抗原検出法

定性検査よりも感度が良好であり,LAMP法と同程度とされている.

検査機器は,COVID-19の検査以外にも使用可能な汎用機器であるため,検査センターやすでに機器が導入されている病院などを中心に広く稼働している.

遺伝子検査法

新型コロナウイルスに特異的なRNA配列をRT-PCR法などで増幅し,これを検出する方法.

数十コピーのウイルス遺伝子を検出できるほど感度が高いことが特徴だが,検査時間が比較的長い.
概ね感度90%以上,特異度はほぼ100%.

専用機器・熟練した人材が必要,高コストなどが普及のハードル.
・大量検体処理するために,複数検体を混合し1検体とする「プール」検査法があるが,感度の低下や精度が低下する問題がある.

増幅に必要なサイクル数(Ct値)などをもとに,検体中に存在するウイルス遺伝子数を推定することができる.

発症後10日が経過し,Ct値が35以上になるとウイルス量がほとんど0となり,感染性を持たなくなる.
→無症状でCt値が35以上のPCR検査陽性者の濃厚接触者に対するPCR検査を積極的に行う必要はない.

Ct値が25以下では,感染力のあるウイルスを放出している.

Ct値(Threshold Cycle)
検出対象遺伝子のPCR増幅シグナルが陽性と判定された時点での増幅サイクル数.
反応の蛍光シグナルがThreshold Lineと交差する時点でのサイクル数.
・低いCt値で陽性→ウイルス遺伝子数が多い.
・高いCt値で陽性→ウイルス遺伝子数が少ない.
・Ct値は検査系(機械・試薬など)によって数値が変動するため,数値の一般化ができない.

リアルタイムPCR反応の閾値(Threshold Line)
算出したベースラインシグナルに対して,統計学的な有意な増加がみられるシグナルレベル.
ベースラインとは,蛍光シグナルにほとんど変動がない,PCRの初期サイクル(通常3~15サイクル)におけるシグナルレベル.

抗体測定法

通常,特異抗体の産生には感染後2~3週間が必要であるが,COVID-19の場合には感染から発症まで,発症から受診まで2週間ほど経過している症例もあり,そのような場合に診断に役に立つ.
*感染・発症していても陽性にならない症例があることに注意!
→抗体検査単独で診断には使わない!
→感染の既往者を把握するための疫学調査に有用.

評価方法

発症から日数が経つにつれ,ウイルスの培養率が低下し,約10日後にはほとんどウイルスが培養されなくなる.

発症後5日目頃から抗体価の上昇がみられだし,発症8日目には約80%の症例で抗体が陽性となり,それ以降ウイルスの分離はみられない.

なすび医学ノート
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なすび院長

医療に疲れ、現場から離れたどろっぽ医ε- (´ー`*) フッ
ネット上で念願のなすびクリニックを作るも,今日も改装中で,いつ再開するのやら・・・
医学勉強などの日々のことをまとめています。
なんちゃって内科・糖尿病・腎臓病専門医です!(゚∀゚)

健康が一番の節約になる!これがモットー。
健康のためには、「自分を大切にすること」「生活習慣を見直すこと」「健診を受けること」が3本柱です!

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もう少しで3児の父。とにかくかわいいε- (´ー`*)
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