医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド(第4版) 2021/11/22
なすび専用のまとめノートで,医療情報を提供しているわけではありません.
ちゃんとした正書や情報提供サイトを強く推奨します.
当ブログは一切の責任を負いません.
感染経路
COVID-19は主に飛沫感染で伝播.
+換気が悪い場所でのエアロゾル感染
+汚染された手指や環境を介した間接的な接触感染
飛沫
大きさ(粒子径):5μm以上
到達範囲:2m以内
代表的病原体:新型コロナウイルス,インフルエンザウイルス,マイコプラズマなど
感染対策:飛沫感染予防対策
微小飛沫,エアロゾル
大きさ(粒子径):5μm未満
到達範囲:通常6m以内
代表的病原体:新型コロナウイルス
感染対策:飛沫感染予防策+エアロゾル産生手技時などへの対策

気管内挿管,呼吸器内視鏡検査などのエアロゾル発生手技を行う際は,N95・DS2マスクを着用する.
飛沫核
大きさ(粒子径):1~0.1μm
到達範囲:共有空間全体
代表的病原体:結核菌,麻疹ウイルス,水痘・帯状疱疹ウイルス
感染対策:空気感染予防策
院内感染対策
COVID-19は微小飛沫やエアロゾルを介して,より広範囲に感染させる可能性があるものの,結核菌の排菌患者のようなCOVID-19患者全員を陰圧室で対応する必要はないとされている.
SARS-CoV-2は環境で2~3日生存するものの,エンベロープを有し,アルコールや界面活性剤などの各種消毒薬などの各種消毒薬や除菌剤で容易に殺滅される.
尿・便・血液を介した伝播報告はない→標準予防策で十分
1)確定患者と疑い患者を早期にトリアージし,隔離する.
2)診療する際は,標準予防策に加え,接触予防策と飛沫予防策を行う.可能であれば,空気予防策をとる.
3)患者は適切に換気された個室に収容する.
4)医療従事者は医療用マスク,目の防護か顔の防護,長袖ガウン,手袋を着用する.
5)聴診器や血圧計は個人専用にする.
6)エアロゾルの発生する手技や機械換気を行う場合は,陰圧室でN-95マスクを着用する等空気予防策をとる.
ゾーニング
入院病床では,病棟全体・一部をCOVID-19患者,疑似症患者でそれぞれ隔離し,患者にいるエリアをレッドゾーン,清潔区域をグリーンゾーンとする.
一般的な感染対策
飛沫・接触予防対策
フィルターをできるだけ多くかける
ワクチン(×1/2)
2回接種は40%,3回で90%の有効率かもしれません.
手指衛生(×1/3)
手指衛生の励行は,感染リスクが1/3に減少します.
マスク(×1/6)
マスク着用で約1/6にリスクが下がります.
1m距離(×1/2)
ヒトとの距離はリスクが(1mあたり1/2)減ります.
三密回避(×1/18)
換気のよい屋外は屋内よりリスクが1/18になります.
ビュッフェの手袋、エレベーターの抗菌シート・・・そろそろ過剰な感染対策をやめていこうッ! (yahooニュース 忽那先生 2021/12/12)
コロナウイルスは主に飛沫感染により伝播するため,通常のインフルエンザ疑い患者への対応に準じた標準予防策、飛沫感染予防策・接触感染予防策の徹底
マスクの着用
・SARS-CoV-2は唾液中にも存在し,口腔粘膜にもACEⅡ受容体が高頻度に発現している.
→マスクを外して近しく会話・会食すると容易に感染が拡大する.
手指衛生の徹底(手指を介して目や口の粘膜から感染が伝播される) スマホも注意.
・アルコール(濃度70%以上95%以下のエタノール)
・流水やハンドソープ,石鹸を用いて時間をかけて手洗い
糖尿病,心不全,腎障害・透析患者や,生物学的製剤・抗がん剤・免疫抑制剤投与患者などの基礎疾患を持っている場合,妊婦は,特に重症化リスクが高いため,外出を控え,人込みを避ける.
病院や施設の面会は控える.