なすび専用のまとめノートで,医療情報を提供しているわけではありません.
ちゃんとした正書や情報提供サイトを強く推奨します.
当ブログは一切の責任を負いません.
疫学
発症率は,男性では明らかに減少し,死亡率と同様に激減している.
・2000年代に入り,減少傾向が鈍化し,降圧療法の進歩にも関わらず,治療を受ける高血圧患者の割合が必ずしも増えていないことが原因と思われる.
女性では脳出血発症率が著しく低く,経年的な変化も小さい.
→血圧値でみると男性とほぼ同等であり,脳出血の発症には高血圧以外の性差に起因する要因が考えられる.
原因
最も重要なのは,高血圧.
高血圧
本邦における脳出血発症に対する高血圧の集団寄与割合は76%とされており,各種のコホート研究から血圧レベルと脳出血発症との間には正の相関があるとされている.
大量飲酒
脳出血発症率の性差の一因は飲酒によると推測されている.
喫煙
抗血栓療法中
抗血栓療法中の脳出血の発症リスクも問題になっている.
病態
好発部位は,被殻・視床・小脳・橋などが挙げられ,発症部位によって特徴的な症状を呈し,CTによって的確な診断が可能.
・1960年代には60歳台の被殻出血が多かったが,次第にその割合が低下し,1980年代には80歳台の視床出血が増加.
診断
発症部位によって特徴的な症状を呈し,CTによって明確な診断が可能.
治療
急性期
全身管理
積極的な降圧療法
血腫拡大抑制に効果的(INTERACTⅡ,ATACH-2試験)
脳出血急性期にはできるだけ早期に収縮期血圧140mmHg未満に降下させ,このレベルを維持することを考慮してもよい(高血圧治療ガイドライン2019)
積極的降圧により腎機能の増悪した症例が有意に増加したことが報告されており,降圧に伴う腎機能障害への注意が必要.
脳浮腫の治療
慢性期
再発予防には,降圧療法が極めて重要.