大動脈弁狭窄症 aortic stenosis;AS

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なすび医学ノート

個人的なまとめノートで,医療情報を提供しているわけではありません.
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左室流出路にある大動脈弁の狭窄・開放制限に伴う慢性的な左室への圧負荷

疫学

透析患者の発症率は1.5~8.0%/年.
・腎機能正常者と比べて若年で発症し,重症化が速く,AVA狭窄速度は0.23㎠/年(CKD患者の2~5倍)と報告されている.

原因

ASの進展は,弁に脂質が沈着し,傷害を受け,炎症が起こる早期と,石灰化が生じて弁の狭窄が進行する増殖期に分けられる.

病態

慢性的な圧負荷に伴い左室線維化が亢進し,左室コンプライアンスが低下

診断

重症度

軽度

連続波ドプラ法による最高血流速度<3.0m/s
簡易ベルヌイ式による収縮期平均圧較差<25mmHg
弁口面積>1.5cm²

中等度

連続波ドプラ法による最高血流速度3.0~4.0m/s
簡易ベルヌイ式による収縮期平均圧較差25~40mmHg
弁口面積1.0~1.5cm²

高度

連続波ドプラ法による最高血流速度≧4.0m/s
簡易ベルヌイ式による収縮期平均圧較差≧40mmHg
弁口面積≦1.0cm²
弁口面積係数<0.6cm²/m²

治療

大動脈弁置換術 aortic valve replacement;AVR

経カテーテル的大動脈弁植え込み術

高齢者,フレイル,全身動脈不良,開胸手術が困難な心臓以外の疾患・病態の存在などは,考慮する因子とされている.

透析患者における治療の有用性を検証した大規模な臨床研究はなく,通常診療として認可されていない.

周術期の管理

1)一定の心拍出量を保つにはいかに左室充満を維持するかが重要
→術前の輸液は,左房圧が過度に上昇することなく,心拍出量が維持できる程度にバランスよく行う.

2)過度の降圧には注意する.

3)心不全合併例における心房細動・頻拍発症時は電気的除細動を考慮する.

4)重症AS症例における緊急非心臓手術時は,心臓麻酔科医による厳格な管理下で施行する.

5)有症状重症AS症例では,非心臓手術に先行して大動脈弁への介入を考慮する.
・無症状の場合は,待機的非心臓手術は安全に行うことが可能.

歯科治療時のIE予防

中等度リスク

予防的抗菌薬投与が提案される.

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