α-グルコシダーゼ阻害薬 α-glucosidase inhibitor;α-GI

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なすび医学ノート

個人的なまとめノートで,医療情報を提供しているわけではありません.
診療は必ずご自身の判断に基づき,行ってください.
当ブログは一切の責任を負いません.

○α-グルコシド結合を加水分解する酵素であるα-グルコシダーゼの作用を阻害し,糖の吸収を遅らせることにより食後の高血糖を抑制する.
○空腹時血糖はさほど高くなく,食後に高血糖になるようなインスリン非依存状態を示す状態がよい適応.
○SU薬,チアゾリジン薬やインスリン治療例で,食後著しい高血糖がある場合に併用効果が期待できる.
○単独投与では低血糖をきたす可能性はきわめて低い.

薬理

○オリゴ糖や単糖類類似の構造を持ち,十二指腸・小腸粘膜の刷子縁に局在する二糖類水解酵素を競合的かつ拮抗的に阻害する.
・その結果,摂取した炭水化物のグルコースや果糖への分解が徐々に起こるようになるため,十二指腸・空腸上部での吸収が少なくなり,小腸中部・下部で消化吸収するようになる.
→急峻な食後の高血糖を抑制し,過剰なインスリン反応が改善される.

○食事負荷後の活性化型GLP-1濃度を上昇させ,GIP濃度を低下させる.
・α-GIにより,上部小腸で糖の吸収が抑制されることで,比較的多くの糖質が下部小腸に達し,下部小腸に豊富なGLP-1の分泌細胞であるL細胞を刺激した結果,GLP-1の分泌が増強されると考えられている(インクレチン関連薬のエンハンサー).
・α-GIには上部小腸のK細胞からのGIP分泌抑制作用があり,DPP-4阻害薬と併用しても活性型GIPは増加せず,肥満抑制につながる.

使用法

○必ず食直前に服用(食後では効果がない).
○副作用として,腹部膨満感,放屁の増加,下痢などが認められる.
○高齢者や開腹手術歴がある例では,腸閉塞などの重篤な副作用を引き起こすことがあり注意が必要.
○SU薬やインスリンとの併用によって起こり得る低血糖に対しては、ブドウ糖を経口投与する(ブドウ糖の処方も).

■腎不全患者:eGFR≦30ml/min
・腸管からの吸収をほとんど受けないため,臨床的にほぼ影響を与えない.
・長期使用での安全性が確立していないため,stage5以降での透析患者での使用は慎重を期する.

アカルボース

グルコバイ®

○重篤な肝障害が報告されており,定期的な肝機能検査(トランスアミラーゼなど)が必要(最初の6ヵ月は月1回).

ボグリボース

ベイスン®

グルベス® グルベスOD®

ボグリボース0.2mg+ミチグリニド10mg キッセイ

■第Ⅱ/Ⅲ相二重盲検比較試験
対象:ボグリボース0.2mg単剤で十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病385例,12週間投与
HbA1c変化量(%):グルベス® vs ボグリボース0.2mg vsミチグリニド10mg→-0.64 vs -0.02 vs -0.34
食後1時間血糖値(mg/dL):グルベス® vs ボグリボース0.2mg vsミチグリニド10mg→184.1 vs 230.6 vs 176.3

○OD錠は25.3±5.6秒で速やかに崩壊.

ミグリトール

セイブル®

○アカルボースやボグリボースはほとんど腸から吸収されず,そのまま便として排泄されるが,ミグリトールは小腸から吸収される.
・腸から50%以上が吸収され,主に腎臓から排泄される.
→消化器系の副作用が他剤より少ない.
→ミグリトールは1時間後の血糖値を下げる作用に優れ,作用が続く時間は3時間.
○小腸上部で半分が吸収されるため,小腸下部では作用が減弱し,ブドウ糖が吸収され,その刺激でGLP-1濃度が増加する.

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